アウトソーシングビジネスで新規事業を成功させる戦略


アウトソーシングビジネスは「面倒くさい」と敬遠されがちですが、実はそこに大きなビジネスチャンスが眠っています。私が新卒で働いていた商社では、このアウトソーシングで年商200億円を稼ぎ出していました。経営者コミュニティでの気づきをきっかけに、自社の強みを活かした新規事業の可能性について探っていきましょう。

商社が稼ぐ「面倒くさいビジネス」の本質

商社のビジネスモデルは一般的に「事業投資を中心とした収益構造」だと思われがちですが、実は多角的な収益源を持っています。かつてはトレーディングが主でしたが、1990年代以降、様々な分野への事業投資にシフトしてきました。その中でも、アウトソーシングビジネスは「面倒だけど必要不可欠な業務」を請け負うことで安定した収益を上げる仕組みとなっています。

商社がなぜ儲かるのか。それは「世界中のバリューチェーンへの参入」が鍵です。原材料の調達から製造、物流、販売まで、全プロセスで付加価値を生み出す役割を担っているのです。この仕組みをアウトソーシングビジネスに応用することで、クライアント企業の業務効率化を支援しながら、自社も安定した収益を確保できるわけです。

自社の経験を活かせなかった理由とバイアスの影響

「なぜ今までこの発想に至れなかったのか」という疑問は、多くの経営者が抱える共通の悩みです。これには「確証バイアス」や「アンコンシャスバイアス」が関係していることが多いです。

確証バイアスとは、自分の信念や仮説を確認する情報ばかりを探し、解釈する傾向のことです。「自社には向いていない」「うちのビジネスとは違う」といった思い込みで、可能性を見逃してしまうことがあります。

また、アンコンシャスバイアスは「無意識の偏ったモノの見方」を指します。長年同じ環境で働いていると、無意識のうちに視野が狭まり、新たな可能性に気づきにくくなってしまいます。

これらのバイアスが、商社での経験を自社のビジネスに活かすという発想を妨げていたのかもしれません。

新規事業成功のための5つのポイント

新規事業を始める際に気をつけたいポイントを5つご紹介します。これらは特にアウトソーシングビジネスを展開する上で重要な要素です。

①顧客ニーズを徹底的に見極める

新規事業が失敗する最大の原因は「マーケティングを十分に行っていない」ことです。アウトソーシングビジネスは特に、顧客の「痛み」を正確に把握することが成功の鍵となります。

例えば、アウトソーシング市場は2025年に1兆900億米ドルと推定され、年平均成長率6.4%で拡大していくと予測されています。この成長市場で成功するには、単に業務を引き受けるだけでなく、クライアントの本当の課題を解決する提案力が求められます。

②スピード感を持って市場に参入する

新規事業では「タイミングを逃す」ことも大きな失敗要因です。特にアウトソーシング市場は競争が激しいため、「もう少し様子を見よう」と待っているうちに、他社に先を越されてしまう可能性があります。

リスク判断と社内体制の整備は必要ですが、市場参入までの期限を設けて、スピード感を持って取り組むことが重要です。

③経営者としての当事者意識を高める

新規事業を成功させるためには、チームメンバー全員が「この事業を成功させたい」という強い当事者意識を持つことが欠かせません。特にアウトソーシングビジネスは、クライアントの重要な業務を任されるため、責任感と使命感が求められます。

チームのモチベーションを高め、リーダーがメンバーと円滑にコミュニケーションを取ることで、事業成功の可能性が大きく高まります。

④業務標準化を徹底して属人化を排除する

アウトソーシングビジネスで特に重要なのが「業務標準化」です。あるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の事例では、業務標準化の推進により属人化を排除し、業務の安定化を実現しています。

長期勤続スタッフによる業務の属人化が進むと、業務改善の障壁になってしまいます。標準化されたプロセスを確立することで、安定したサービス提供とコスト削減の両立が可能になります。

⑤アジャイル型アプローチで早期に効果を出す

新規事業は一気に大規模展開するのではなく、小さく始めて段階的に拡大していくアプローチが有効です。「アジャイル型BPO」の事例では、ディスカッションベースで業務委託範囲を選定し、段階的に実行していくことで、小規模ながらコスト削減効果を早期に創出しています。

この方法なら初期投資を抑えつつ、成功事例を積み上げていくことができるため、リスクを最小化しながら事業を成長させることが可能です。

イノベーションを阻む「3つの壁」と乗り越え方

新規事業を立ち上げる際には、組織内の「3つの壁」を乗り越える必要があります。

1. 認識の壁

「私たちの事業とは関係がない」「取るに足らない」と考えて機会を逃すことがあります。特に同質的な集団に長く所属していると、視野が狭くなる傾向があります。この壁を乗り越えるには、異業種や異なる背景を持つ人々との交流が効果的です。

2. 不確実性の壁

新しい市場に投資することには不確実性が伴います。既存事業が安定している場合、「リターンが不明確な状態で新しいことに投資するよりは、安定的に収益を生み出している既存事業に投資した方がいい」という判断に傾きがちです。

しかし、アウトソーシング市場は2025年から2030年にかけて年平均6.4%で成長すると予測されています。不確実性を恐れず、成長市場に踏み出す勇気が必要です。

3. 文化の壁

新規事業は一度で全てうまくいくことはほとんどありません。失敗を前提に認識を修正しながら、再度リスクをとって行動する文化が必要です。「イノベーションの芽を育てようとする文化」が組織に根付いていなければ、新規事業の成功は難しいでしょう。

経営者コミュニティがもたらす価値

経営者コミュニティに参加することで、様々なメリットが得られます。中でも重要なのは以下の点です。

最新のビジネス情報と人脈の獲得

経営者コミュニティでは、最新のビジネス情報を入手したり、異業種や年齢層が違う経営者との人脈を作ったりすることができます。これらの情報や人脈は、新規事業を展開する際の強力な助けになります。

多様な視点からの気づき

異なる業界の経営者と交流することで、自社のビジネスに対する新たな視点を得ることができます。この多様性こそが「見えない壁」を乗り越え、イノベーションを促進する重要な要素です。

課題解決のヒント

経営者同士で抱える課題や悩みを共有することで、思いもよらなかった解決策が見つかることもあります。「相談とフィードバックの場」として経営者コミュニティを活用すれば、新規事業の立ち上げ時に起こりうる問題への対処法も見つかるでしょう。

自社の強みを活かして新規事業を成功させるために

商社での経験を活かしたアウトソーシングビジネスを始めるにあたり、最後に重要なポイントをお伝えします。

まず、自社の強みを客観的に分析しましょう。「自分の市場価値がわからない」というのは多くの40代が抱える悩みですが、これは経営者コミュニティでの対話や第三者からのフィードバックで解消できます。

次に、小さく始めて成功事例を積み上げていく戦略を取りましょう。アウトソーシングビジネスは初期投資を抑えつつ、徐々に規模を拡大していくことが可能です。

最後に、「多様な価値観を受け入れ合う文化」を育てることが、長期的な成功につながります。異なるアイデアやバックグラウンドを持つ人々が協力し合うことで、新たな視点が生まれ、イノベーションが促進されるのです。

商社での経験とアウトソーシングの知見を組み合わせれば、他社には真似できない独自の価値を提供できるはずです。経営者コミュニティで得た気づきを大切に、新たなビジネスの可能性を探求していきましょう。

【参考】
・りそなBiz Action「経営者コミュニティを経営に生かそう」
https://www.resona-biz.jp/management-strategy/utilizing-the-management-community/

・ExecBridge「経営者コミュニティサロン5選|参加するメリットや交流会を紹介」
https://execbridge.jp/blog-4/

・コトラ「商社が稼働力を支える仕組みとは?資源以外のビジネスモデルに迫る」
https://www.kotora.jp/c/59843/

注意

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