自分の興味のある情報だけを追いかけていると、知らないうちに視野が狭くなっていませんか?今回は、スマートニュースやグノシーなどのパーソナライズされたニュースアプリが増える中で、意識的に多様な情報に触れることの重要性についてお伝えします。起業アイデアや新たなビジネスチャンスは、思いがけない情報との出会いから生まれることが多いものです。
パーソナライズされた情報の罠とは?
現代のニュースアプリやSNSでは、アルゴリズムがあなたの好みを学習し、あなたが「見たい」と思われる情報を選んで表示しています。これにより、情報収集が効率的になった一方で、見えない問題も生じています。
SmartNewsのようなニュースアプリでは、「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」というミッションのもと、アルゴリズムによって情報が選別されています。このアルゴリズムは、ソーシャルメディアでの反応や、ユーザーがアプリ内で示す行動(記事をタップしたか、スクロールしたか、読み進めたか)などを総合的に判断して、「良質」とされる情報を選んでいます。
また、Gunosyなどの推薦システムも同様に、ユーザーの好みに合わせた記事を表示するアルゴリズムを使用しています。「パーソナライズドディスカバリー」と呼ばれるこの技術は、ユーザーの嗜好に細かく対応し、「ビビっと刺さるコンテンツ」を提供することを目指しています。
しかし、こうしたパーソナライゼーションには大きな落とし穴があります。それは「エコーチェンバー」と呼ばれる現象です。エコーチェンバーとは、「参加者が閉じたシステム内での通信と反復により、既存の信念を増幅または強化する環境」のことです。つまり、自分の考えと同じ意見ばかりに触れて、異なる視点に出会う機会が減ってしまうのです。
セレンディピティ(偶然の発見)が失われる時代
デジタル時代の大きな喪失の一つが「セレンディピティ(偶然の発見)」です。新聞や雑誌を読んでいるとき、思いがけず興味深い記事に出会った経験はありませんか?これがセレンディピティです。
「熱心な読者は、新聞や雑誌をめくっていると、思いがけず興味をそそられる記事に没頭することがあります。見出しや写真が目に留まり、読み始めると止められなくなる-それまであまり関心がなかった話題であっても」と言われるように、紙媒体には偶然の発見をもたらす魅力があります。
しかし、スマートフォンでニュースを読む人が増え、個人の興味に合わせたアルゴリズムが情報を選別する現代では、このセレンディピティが失われつつあります。多くの人がSNSやパーソナライズされたニュースから情報を得る結果、「コロナ禍での雑談の減少」「パーソナライゼーション」「情報入手方法の変容」といった要因により、偶然の出会いが減っているのです。
ザッピングが新たな視点をもたらす
ザッピングとは、テレビのリモコンを使って短時間で次々とチャンネルを切り替える行動のことです。このザッピングの概念は、情報収集にも応用できます。
あるユーザーは情報収集環境を「1.新聞などの紙媒体」「2.「Reeder5」RSSリーダーツール」「3.「Pinterest」画像ブックマークサービス」「4.「YouTube」動画共有サービス」「5.「Podcast」インターネットラジオ」の5つに整理しました。このように、様々な媒体を使い分けることで、多様な情報に触れる機会を増やすことができます。
特に紙媒体の新聞については、「紙媒体の良さの1つは、興味のない記事も目にしてしまうところ。電子媒体やネットニュースだと、自分の興味があるものだけをサッと流し読みしてしまうところですが。紙だとついつい目に入ってしまいます」という指摘があります。これは、偶然の出会いを大切にする姿勢そのものです。
多様な情報源が起業のヒントになる
有薗隼さんの「0円起業 -働きながら小さく始めて大きく稼ぐ-」でも触れられているように、新しいビジネスアイデアは多様な情報との出会いから生まれることが少なくありません。偶然の発見が大きなイノベーションにつながった例は歴史上数多くあります。
実際、「重大な科学的発見の30~50%程度は、ある薬品がこぼれて別の薬品と混ざる、たまたま顔を合わせた専門家同士の何気ない会話から新たなひらめきが生まれるといった、意図せざる偶然の結果生まれている」とされています。
ビジネスの世界でも同様で、ポストイットは強力な接着剤を開発する実験の「失敗作」から生まれました。こうした偶然の発見が新たなビジネスチャンスを生み出すのです。
意識的に多様な情報に触れるためには
では、パーソナライズ時代に意識的に多様な情報に触れるにはどうすればよいでしょうか?
- 複数のニュースソースを活用する:一つのニュースソースだけでなく、複数の視点を持つソースから情報を得ることで、バランスの取れた見方が可能になります。
- 意識的にザッピングする:テレビだけでなく、新聞や雑誌、ウェブサイトもザッピングのように流し読みすることで、思いがけない発見があります。
- リラックスする時間を持つ:アインシュタインやマンガ家の浦沢直樹さんが入浴中にアイデアを得たように、リラックスした状態はセレンディピティを生み出しやすくします。
- オフラインの体験を大切にする:デジタルの世界だけでなく、街歩きや旅行、異業種の人との交流など、リアルな体験からも新たな発見が生まれます。
まとめ:情報との偶然の出会いがあなたの可能性を広げる
パーソナライズされた情報が便利な時代だからこそ、意識的に自分の興味の範囲外の情報に触れることが重要です。新聞をザッピングするように読んだり、異なる視点のニュースソースを活用したりすることで、思いがけない発見があるかもしれません。
そうした偶然の出会いが、新たなビジネスアイデアやイノベーションの種になることも少なくありません。0円起業を目指す方にとっても、固定観念にとらわれない柔軟な発想は大きな武器になるでしょう。
情報との出会い方を見直すことで、あなたの可能性はもっと広がるはずです。ぜひ明日から、意識的なザッピングを始めてみてください。

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