知っておきたい!人工着色料の発がん性と健康への影響

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鮮やかな色のお菓子やジュース、見た目の美しい加工食品。これらの多くには「人工着色料」が使われています。食品を美しく彩る着色料ですが、近年その安全性、特に発がん性についての懸念が世界中で高まっています。2025年1月、アメリカでは着色料「赤色3号」の食品への使用が禁止されるというニュースが話題になりました。私たちが日常的に口にしている人工着色料は、本当に安全なのでしょうか?この記事では、人工着色料の発がん性や健康リスクについて、最新の研究や国際的な規制状況を交えながら詳しくご紹介します。

人工着色料とは?その役割と私たちの食生活

人工着色料は、食品に色をつけるために使用される食品添加物の一種です。特に加工食品の見た目を鮮やかにし、食欲を増進させる効果があります。日本人は「食は目で食べる」と言われるほど、食品の見た目や色合いを重視する傾向があります。

人工着色料は大きく分けて「合成着色料」と「天然着色料」の2種類があります。

合成着色料は主に石油から精製されるもので、タール色素とも呼ばれています。日本では「食用〇色△号」という形で表示されることが多く、例えば「食用赤色2号」「食用黄色4号」などがこれにあたります。

一方、天然着色料は動植物から色素を抽出して作られるもので、例えばコチニール色素(カイガラムシから抽出)やカラメル色素などがあります。

人工着色料は以下のような食品に広く使用されています:

  • 菓子類(キャンディー、ケーキ、スナック菓子など)
  • 清涼飲料水
  • かき氷のシロップ
  • 漬物
  • かまぼこなどの加工魚介類
  • ハムやソーセージなどの加工肉

これらの食品は特に子どもが好んで食べることが多く、子どもの体への影響が懸念されています。

米国が禁止した「赤色3号」と発がん性の問題

2025年1月、アメリカの食品医薬品局(FDA)は合成着色料「赤色3号」の食品への使用を禁止すると発表しました。この決定は、動物実験で発がん性が確認されたことを理由としています。

赤色3号は石油由来の合成着色料で、食品を鮮やかな赤色にする効果があります。米国では約100年前から食品への利用が始まり、ケーキ類やお菓子など幅広い製品に使われてきました。日本では漬物やかまぼこなどに使用されています。

FDAは1990年に既に赤色3号の化粧品への使用を禁止していましたが、食品への使用については「審査中」として許可を継続していました。今回の決定により、米国の食品メーカーは2027年1月の期限までに同着色料の使用中止や切り替えなどの対応を迫られることになります。

動物実験では、高用量の赤色3号を与えた雄ラットに発がん性が確認されています。ただし、FDAはこの発がん性について「ラット特有のホルモン機序によるもので、人間には起こらない」「食品への使用が人間に危険を及ぼすという科学的な証拠の裏付けはない」と説明しています。

この事例は、食品添加物の安全性評価の難しさを示しています。動物実験での結果をそのまま人間に当てはめることはできませんが、安全性への疑問が生じた場合には予防原則に基づいて規制が行われることがあるのです。

日本と海外の規制の違い-知っておくべき安全基準のギャップ

人工着色料に関する規制は国によって大きく異なります。日本では使用が認められている着色料でも、海外では安全性の懸念から禁止されているものが多くあります。

日本で使用可能だが海外で禁止されている主な合成着色料

  1. 食用赤色2号:アメリカや韓国などで発がん性を理由に使用禁止
  2. 食用赤色3号:発がん性や染色体異常のリスクから、アメリカ、ドイツ、ポーランドなどで使用禁止
  3. 食用赤色102号:アメリカ、カナダ、ベルギーでは食品への使用が禁止
  4. 食用赤色106号:食品添加物として使用されているのは日本だけ
  5. 食用青色1号:ベルギー、フランス、ドイツ、スウェーデン、オーストリアでは使用禁止
  6. 食用青色2号:発がん性の問題で一部の国では使用禁止

欧州では合成着色料に対する規制が厳しく、特に子供向け食品における使用制限が厳格です。イギリスでは、食用赤色40号や食用黄色4号などについて、注意欠陥・多動性障害(ADHD)との関連が疑われるとして、メーカーへの自主規制を促しています。

日本の食品安全委員会は添加物の安全性評価を行っていますが、評価基準や規制の厳しさは欧米と比較すると緩いとの指摘があります。この規制の違いは、科学的知見の解釈の違いや、文化的背景、食品産業への配慮などさまざまな要因が影響しています。

要注意!健康リスクが指摘されている主な人工着色料

人工着色料の中には、発がん性以外にもさまざまな健康リスクが指摘されているものがあります。特に注意が必要な着色料をご紹介します。

タール系色素(合成着色料)

  1. アマランス(赤色2号)
    • 赤色に着色するために使用
    • アメリカや北欧では発がん性や妊娠率の低下、蕁麻疹といった皮膚症状の原因として使用禁止
  2. タートラジン(黄色4号)
    • 石油から抽出される着色料
    • 黄色に着色する際に利用され、たくあんやジュース、和菓子などに使用
    • 子どもの注意欠陥・多動性障害との関連が指摘され、喘息や蕁麻疹といったアレルギー症状のリスク
  3. ブリリアントブルーFCF(青色1号)
    • 清涼飲料水やカキ氷のブルーハワイなどに使用
    • ラットを使った実験で発がん性が指摘
  4. ファストグリーンFCF(緑色3号)
    • お菓子や飲料等の緑色着色に使用
    • タール系色素の一種のため発がん性が疑われ、一部の国では禁止

天然着色料でも注意が必要なもの

  1. コチニール色素
    • カイガラムシという昆虫から抽出する天然色素
    • 発がん性や遺伝子への影響は指摘されていないが、深刻なアレルギー症状を引き起こす場合がある
  2. カラメル色素
    • 処理方法によってⅠからⅣまで分類され、ⅢとⅣの処理方法のものはWHOから危険性があると発表
    • 表示上は単に「カラメル色素」としか記載されないため、消費者が安全性を判断できない

子どもと着色料-行動への影響とリスク回避の方法

特に注目すべきは、人工着色料が子どもの行動や発達に与える可能性のある影響です。

アメリカの研究チームの調査では、着色料を多く含む食事が子供の行動に影響を与える可能性が指摘されています。人工着色料を大量に含むスナック菓子を摂取した子どもたちに、不安感や興奮の波動が大きくなる傾向が見られたとの報告があります。

イギリスでは「Color Additives and Children’s Health」に関する講演会で、特定の着色料が発がん性物質に変化する可能性が指摘されました。また、英国食品基準庁(FSA)は2008年に、合成着色料6種類について注意欠陥・多動性障害(ADHD)との関連が疑われるとして、食品メーカーに自主規制を促しています。

子どもは成長途中であり、体が化学物質の影響を受けやすいため、特に人工着色料の摂取に注意が必要です。原材料名に「〇色〇号」と記載されている食品は極力避けることが推奨されています。

子どもの食事で着色料を避けるためのポイント:

  • 加工食品よりも自然な食材を中心にした食事を心がける
  • お菓子やジュースは天然素材で着色されたものを選ぶ
  • 原材料表示を確認する習慣をつける
  • 手作りおやつを取り入れる

日常生活で人工着色料を減らす実践的な方法

発がん性や健康リスクが懸念される人工着色料ですが、現代の食生活で完全に避けることは難しいかもしれません。しかし、意識的に摂取量を減らす方法はあります。

食品選びのポイント

  1. 原材料表示の確認
    • 「食用〇色△号」といった表記のある食品は避ける
    • 特に子供のおやつ選びでは注意が必要
  2. 自然な色の食品を選ぶ
    • 不自然に鮮やかな色の食品は人工着色料が使われている可能性が高い
    • 天然素材で着色された食品を選ぶ(例:ビーツやラズベリーの赤色、ターメリックの黄色など)
  3. 加工度の低い食品を選ぶ
    • 超加工食品(スナック菓子、菓子パン、インスタント食品など)には着色料を含む食品添加物が多く含まれている
    • なるべく新鮮な野菜や果物、加工度の低い食品を選ぶ

家庭での工夫

  1. 手作りを増やす
    • 家庭料理では自然な食材の色を活かす
    • お菓子作りでも天然素材で色付け(例:抹茶パウダー、かぼちゃ、ココアなど)
  2. 子どもへの教育
    • 食品の色と安全性について子どもと話し合う
    • 自然な食品の色の美しさを伝える
  3. 外食時の選択
    • ファストフードやチェーン店のデザートには人工着色料が使われていることが多い
    • 食事の際は着色料の少ない選択肢を意識する

まとめ:知識を持って賢く選ぶことの大切さ

人工着色料、特に合成着色料(タール色素)には発がん性やその他の健康リスクが懸念されているものが少なくありません。アメリカが赤色3号の使用禁止を決定したように、世界的にも安全性への関心が高まっています。

日本では海外で禁止されている着色料も使用が認められているため、消費者自身が知識を持ち、食品選びに注意することが重要です。特に子どもの健康への影響が指摘されていることから、子どものいる家庭ではより一層の注意が必要でしょう。

全ての加工食品を避けることは現実的ではありませんが、原材料表示を確認する習慣をつけ、できるだけ自然な食材を選ぶことで、人工着色料の摂取を減らすことができます。

美しい色の食品は魅力的ですが、その色が何から来ているのかを意識し、健康への影響を考慮した食品選びをすることが、これからの時代にはますます重要になってくるでしょう。

参考情報

日本経済新聞「米国、着色料「赤色3号」の食品使用禁止 発がん性懸念」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15EAS0V10C25A1000000/

みちわクリニック「超加工食品の過剰摂取は、メタボ、糖尿病、ガンなど様々な健康障害の隠れた原因?!」
https://www.michiwaclinic.jp/news/2617/

ピーエスオンライン「「着色料」が私たちの体にもたらす影響とは?」
https://ps-tsuhan.com/karadakirei/cat115/post-45.html

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