毎日の料理で出る生ごみ、そのまま捨てるのはもったいないと思ったことはありませんか?最近注目を集めている「コンポスト」を使えば、生ごみが栄養たっぷりの堆肥に変わり、植物を育てるための資源として活用できます。今回は、インテリアとしても楽しめるおしゃれなDIYコンポストの作り方と活用法をご紹介します。環境に優しい循環型のライフスタイルを、おしゃれに始めてみませんか?
コンポストとは?初心者向け基礎知識
コンポストとは、生ごみや落ち葉など身の回りにある有機物を微生物の力を使って分解させる容器のこと、またはその容器でできた堆肥のことを指します。日本では昔から実践されてきた暮らしの知恵であり、循環の輪をつくる大切な技術です。
微生物の力で生ごみを分解することで、土に栄養を戻すと植物の生育が良くなり、土の中だけでなく雨水が流れていく川や海の生態系全体を豊かにすることができます。また、可燃ごみの減量や焼却時の負荷が軽減されるため、CO2排出量の削減効果もあります。
生ごみは家庭から出る可燃ごみの約30~35%を占めており、そのうち約90%が水分です。コンポストを使うことで「生ごみの臭いもしないし、ごみが軽くなった」「ごみ出しの回数が減った」といった効果が期待できます。
おしゃれに決まる!DIYコンポストの種類と選び方
DIYコンポストを作る際には、設置場所やデザイン、使い勝手を考慮して適したタイプを選びましょう。代表的なDIYコンポストには以下の種類があります。
木製コンポスト「キエーロ」
キエーロは松本信夫さんが考案したコンポストで、風と太陽の熱を取り込むことのできるように考えられた構造が特徴です。一般的なプラスチック製の土中式コンポストが「臭いものには蓋をしよう」という発想で作られているのに対し、キエーロは内部が健全に発酵され、そもそも臭くならないように考えられています。
木材を使って自作できるため、建築残材や廃材を活用することも可能です。堆肥が不要な方も、半永久的に生ごみを投入し続けることができるのも魅力です。微量のミネラル分、肥料分などが残りますが、土中の微生物によって生ごみはほとんどが水と二酸化炭素に分解され、1年間毎日生ごみを投入し続けても気づかない程度しか嵩が増えません。
バケツコンポスト
比較的手軽に始められるのがバケツコンポストです。おうちにあるバケツを使って簡単に作れるので、1人暮らしや小さな家庭菜園をしている方に特におすすめです。
基材を入れたバケツに生ごみを混ぜ入れ、上から基材をかぶせるだけの簡単な仕組みです。バケツの外観をリメイクすれば、ベランダやキッチンに置いてもインテリアの一部として楽しめます。
段ボールコンポスト
最も費用を抑えて始められるのが段ボールコンポストです。不要になった段ボールを再利用できるので、エコな取り組みとしても注目されています。
通気性が良く、生ごみの水分を逃して発酵しやすい環境を作れるのがメリットです。ベランダで管理しやすく、思い立ったらすぐに始められる手軽さも魅力ですが、紙製品なので耐久性が低いという短所もあります。
おしゃれなDIYコンポストの作り方
それでは、実際にDIYコンポストの作り方をご紹介します。今回は特に人気の高い「キエーロコンポスト」と「バケツコンポスト」、「段ボールコンポスト」の3種類の作り方を詳しく解説します。
キエーロコンポストのDIY手順
必要な材料
- 木材(建築残材などを活用するとエコで経済的)
- 釘やネジ
- 防水シート(必要に応じて)
- 黒土(専用の土を購入するか、腐葉土と園芸用土を混ぜたもの)
- 工具(のこぎり、ドリル、ハンマーなど)
作り方
- 設計図を描く: キエーロの構造の肝となる片流れ屋根と、風を通すための隙間をしっかり確保する設計にします。寒い冬にもある程度熱を持って発酵しやすくなるように、材の厚みも持たせて断熱性を確保しましょう。
- 材料を加工する: 設計図に沿って木材をカットし、組み立てます。2段か3段の構造にするとよいでしょう。
- 長持ちさせるための工夫: 外部で使うので、朽ちづらいように木材表面を炙って炭化させると長持ちします。特に土に接しやすい下部は念入りに炙りましょう。
- 設置: 地面に直接置かず、石の上に置くことで湿気による腐食を防ぎます。簡易的な石場建てのイメージです。
- おしゃれに仕上げる: ステンシルを施したり、好みの色で塗装したりして、見た目もおしゃれに仕上げましょう。デザイン性の高いコンポストは、庭やベランダのアクセントにもなります。
バケツコンポストのDIY手順
必要な材料
- バケツ
- 新聞紙
- 基材(腐葉土と米ぬかを混ぜたもの、または市販の発酵促進剤を混ぜたもの)
- 布
- ひも(輪ゴム)
- スコップ
- 風通しの良い台
作り方
- バケツの底に新聞紙を敷きます。これは生ごみから発生した余分な水分を吸収するためです。
- 基材を高さ5~10cmほど敷きます。基材はホームセンターなどで売られていますが、腐葉土と米ぬかなどの発酵促進剤を混ぜあわせて作ることもできます。
- 小さく切った生ごみと基材を入れてよく混ぜあわせます。生ごみを基材で覆いかぶせるイメージで混ぜましょう。
- 混ぜ終わったら表層に乾いた基材を載せます。
- 布とひもでふたをして完成です。風通しの良い台の上に置きましょう。
- バケツの外観をリメイクする場合は、ペイントやステッカーを貼るなどしておしゃれに仕上げます。
段ボールコンポストのDIY手順
必要な材料
- 本体用のダンボール(みかん箱程度の大きさのもの)
- 二重底用ダンボール
- すのこなど風通しのよい網目状の台
- コンポスト基材(市販のもの)
- シャベル
- 防虫ネットやバスタオル、大きめの布など
作り方
- ダンボールの底をガムテープで止めます。通気性が低下しないよう、ガムテープの使用は最小限に抑えましょう。
- 虫が侵入しないようガムテープで隙間を塞ぎます。取っ手がついている場合は同様に塞ぎます。
- ダンボールの底に二重底用のダンボールを敷きます。
- ダンボールの6割程度までコンポスト基材を入れ、網目状の台の上に乗せて完成です。
- 使用時は基材の中心に穴を掘って生ごみ(1日あたり500g程度まで)を投入し、上から基材をかけて隠します。最後に防虫ネットをかぶせておきましょう。
- 外観をおしゃれにしたい場合は、ダンボールの外側を包装紙やファブリックで覆うと見栄えが良くなります。
コンポストの分解を劇的に早める6つのポイント
コンポストの分解が遅いとお悩みの方も多いのではないでしょうか。実は、ちょっとしたコツを知っているだけで、分解の速度を劇的に早めることができます。
1. 「ブラウンマテリアル」と「グリーンマテリアル」のバランス
コンポストの分解速度は、使用する材料に大きく左右されます。炭素が豊富なブラウンマテリアル(落ち葉、わら、新聞紙、段ボール、木の枝など)と窒素が豊富なグリーンマテリアル(野菜果物の皮、コーヒーかす、生ごみ、生草など)のバランスが整っている状態が望ましいです。
2. 材料を細かくする
材料を細かくすることで、微生物が分解しやすくなります。野菜くずや果物の皮は細かく刻み、枝や葉もできるだけ小さくすることで、表面積が増え、分解が早まります。
3. 適切な湿度の維持
コンポストの湿度は非常に重要です。乾燥しすぎると分解が遅くなり、湿りすぎると悪臭が発生します。適切な湿度はコンポストの材料を少し手に取って握りしめ、水がしみ出さない程度に湿っていて、手を離した後に材料がほぐれる状態です。
4. 料理に使った油の追加
料理に使った少量の植物油をコンポストに加えることで、分解が促進されることがあります。この油が微生物のエネルギー源となり、分解を助ける働きをします。ただし、量が多すぎると逆効果になるため、少量に留めることが重要です。
5. 定期的な攪拌
酸素が供給されることで、好気性微生物が活発に活動し、分解が促進されます。最低でも週に一度、コンポストをしっかりと攪拌することを心がけましょう。これにより、酸素が均等に行き渡り、全体の分解速度が向上します。
6. 温度の管理
コンポストの温度が高いほど、微生物の活動が活発になります。寒い季節には、断熱材やシートで覆うことで温度を上げるとよいでしょう。
おしゃれなDIYコンポスト実例紹介
RoomClipなどのインテリアサイトでは、おしゃれなDIYコンポストの実例が多く紹介されています。実際に取り入れている方々の声も参考にしながら、自分らしいコンポストライフを始めてみましょう。
ステンシル施したキエーロコンポスト
「木製コンポスト『キエーロ』は6年前くらいに住んでいる市環境課からのモニター応募で頂いたものです。ステンシル施して、ちょっとカッコよくしてみました。この中に黒土を入れて、穴を掘って野菜のくずやフルーツの皮、ラーメンの残り汁、揚げ物後の油などを入れたら土を被せて、夏なら一週間したらすべて土に帰ってしまいます。」とRoomClipユーザーの方は語っています。
おしゃれなコンポストセット
「コンポスト生活3ヵ月目。続かないかと思ったけど、このセットは手軽でおしゃれなので案外楽しく続いています。生ゴミが減って、家庭菜園の肥料として活躍中。エコな循環が生まれました。」というRoomClipのユーザーレビューもあります。おしゃれなデザインのコンポストを選ぶと、続けやすくなるようです。
残材でDIYしたコンポスト
「あまった木材でコンポスト作成中」という投稿もありました。家にある余った材料を活用することで、コスト削減にもなり、さらにエコな取り組みとなります。
DIYコンポストの注意点とトラブル解決法
コンポストを始める上で気になるのが臭いや虫の問題です。正しい方法で取り組めば、これらの問題は最小限に抑えることができます。
臭い対策
- コンポストの内容物をこまめにかき混ぜて、酸素を供給します。
- 生ごみには必ず基材をかぶせて、表面を露出させないようにします。
- 水分が多すぎると悪臭の原因になるので、水分調整を心がけましょう。
- 油や肉類の投入は控えめにします(特に初心者は避けた方が無難です)。
虫対策
- コバエが発生しやすい夏場は、防虫ネットで覆うようにします。
- コンポストの周りに砂糖水などのトラップを設置すると効果的です。
- 生ごみはしっかり基材で覆い、表面を乾燥させておくとコバエが寄りにくくなります。
- 定期的に攪拌することで、虫の卵が育ちにくい環境を作ります。
冬場の対策
- 冬場は微生物の活動が鈍るため、分解に時間がかかります。
- 保温対策として、コンポストを断熱材で覆ったり、日当たりの良い場所に置いたりしましょう。
- 温かい水を少量加えると、微生物の活動が活発になることもあります。
コンポストで始める循環型のライフスタイル
DIYコンポストを始めることは、単なるごみ減量以上の意味があります。地球環境への貢献はもちろん、自分自身のライフスタイルを見直すきっかけにもなります。
作った堆肥を使って野菜や花を育てれば、種から収穫までの喜びを味わえ、食の循環を実感できます。子どもがいる家庭では、環境教育や食育の絶好の機会にもなるでしょう。
おしゃれなDIYコンポストを通じて、環境に優しいライフスタイルを楽しみながら実践してみませんか?一歩踏み出すだけで、日々の暮らしがより豊かで意義深いものになるはずです。
まとめ:おしゃれなDIYコンポストで環境にも暮らしにも優しい生活を
コンポストは決して難しいものではありません。むしろ、工夫次第でインテリアの一部としておしゃれに楽しめるアイテムになります。DIYで自分だけのオリジナルコンポストを作れば、愛着もわき、長く続けられるでしょう。
生ごみが減ることでゴミ出しの手間が減り、ゴミ袋代も節約できます。さらに、作った堆肥で野菜や花を育てれば、経済的なメリットも感じられるはずです。
自分のライフスタイルに合ったおしゃれなDIYコンポストを見つけて、循環型の暮らしを楽しんでみてください。小さな一歩が、やがて大きな環境保全につながっていきます。
参考サイト:
- べべちゃんの八百楽農園 YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@bebeyaora
- LFCコンポスト公式サイト:https://lfc-compost.jp/
- 天然住宅公式サイト:https://tennen.org/


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