毎日の仕事で周りから頼られる存在になりたい。そう思いながらも、なかなか評価されず、自分の価値を見出せないまま日々を過ごしていませんか。上司からの期待に応えられない、部下からの信頼を得られない、プレゼンで言いたいことが伝わらない。そんな悩みを抱える方に、元『egg』編集長で現役校長の赤荻瞳氏と小山田美涼氏が贈る一冊があります。本書は単なる自己啓発書ではなく、実践的なワークシートを通して、本当になりたい自分に近づくための具体的な方法を教えてくれます。特に今回は、仕事系の理想を叶えるポイントに注目してお届けします。
「周りから頼られる」という理想の正体
本書で紹介される「7つの理想の自分」のうち、4つは仕事系の理想です。その中でも重要なのが、「周りから頼られる」という理想。
一見シンプルなこの目標ですが、実は多くのビジネスパーソンが求めてやまないものです。会議で発言すれば注目され、困った同僚が真っ先に相談に来る。そんな存在になれたら、仕事は今よりもっと楽しくなり、やりがいも感じられるようになります。
ところが現実は厳しいもの。いくら努力しても空回りし、存在感を示せない。声が小さいと指摘され、提案も通らない。そんな悪循環に陥っている方も多いのではないでしょうか。
本書の主人公・藤原大紀も同じでした。26歳のサラリーマンとして、なんとなく就職し、なんとなく仕事をする日々。やりたいことも見つからず、このままの人生でいいのかと悩んでいました。そんな彼が、取引先のギャル部長・高荻との出会いで人生を変えていく物語は、まさに私たちの鏡です。
仕事で頼られる人の共通点とは
周りから頼られる人には、明確な共通点があります。それは、自分だけのこだわりや趣味を持ちながら、それを仕事に活かしている点です。
本書では「7つの理想の自分」を仕事と休日の趣味に分けて整理することを提案しています。残りの3つは趣味系の理想ですが、これが重要なポイントになります。
なぜなら、仕事だけの人間には深みがないからです。週末に何をしているのか、どんなことに情熱を注いでいるのか。そうした個性や人間性が見えるからこそ、人は親しみを感じ、信頼を寄せるのです。
実際、頼られる人の多くは、自分の専門分野以外にも興味を持ち、幅広い知識や経験を持っています。そうした引き出しの多さが、相談しやすい雰囲気を作り出します。
「スマート」「後輩に優しい」よりも大切なこと
「仕事ができる」「スマート」「後輩に優しい」という理想もあります。これらは確かに理想的な姿ですが、本書が教えてくれるのは、それらを追い求める前にやるべきことがあるということ。
それは「自分自身を深く知る」ことです。今の自分を見つめなおし、理想の自分を探し、具体的な目標を決め、期限を決め、行動に移す。そして、できたことを褒める。この6つのステップこそが、なりたい自分に近づくための確実な道のりなのです。
藤原大紀が戸惑いながらも、小さな好きを拾い集めていくうちに、自分にしかない感性や動き出すヒントが見えてくる様子は、極めてリアルです。私自身も真似してみたくなりました。
ギャルマインドが教える失敗しない秘訣
本書の大きな特徴は、「ギャルマインド」という独特の視点です。元『egg』編集長である赤荻瞳氏が、1000人以上の若者の夢を支援してきた経験から導き出した、前向きで行動的な考え方。
ギャルマインドの本質は、自分のテンションが上がるものを書き出してみるというシンプルな実践にあります。戸惑いを感じながらも、まずは試してみる。おっきなミスをしでかしちゃって、どうしようって思うこともあるけれど、だからこそ、そうなる前にここでミスっておいてよかったなって考える。
この失敗を怖がらない姿勢こそが、周りから頼られる人になるための第一歩です。何度も繰り返せば、失敗が怖くなくなります。そして、行動することで経験が積み重なり、自然と頼られる存在になっていくのです。
自信がなくても一歩を踏み出せるワークシート
本書の最大の魅力は、読むだけでなく実践できる構成になっている点です。物語の随所に著者が編み出したワークシートがついており、読者自身が手を動かして自分と向き合えます。
本が苦手という人でも、楽しみながら自分を見つめ直せる工夫が満載。特に、自信がなくて一歩を踏み出せない人、自分のことがよくわからない人にとっては、優しくも力強いガイドになります。
26歳の会社員、藤原大紀の物語を追いかけながら、気づけば自分自身の7つの理想も明確になっている。そんな体験ができる本書は、単なる読み物ではなく、人生を変える実践的なツールなのです。
周りに気づいてもらえない人ほど読むべき理由
広報部のエース山上さんのような、そうやって自分から行動を起こさないと、なんにも始まらない。本書が繰り返し伝えるこのメッセージは、特に存在感を発揮できずに悩んでいる方に響くはずです。
会議で声が小さいと指摘される、提案が通らない、部下から信頼されない。こうした悩みの根本原因は、実は技術的な問題ではありません。自分自身が何者で、何を大切にし、どこへ向かおうとしているのかが不明確だからです。
自分の軸が定まっていない人の言葉には、説得力がありません。逆に、自分の理想を明確に持ち、それに向かって行動している人の言葉には、自然と人がついてきます。
本書は、そうした「自分軸」を見つけるための最良の入門書です。ビジネス×自己啓発×ギャル×小説という新しいジャンルだからこそ、堅苦しくなく、楽しみながら学べます。
今日から始められる小さな一歩
読み終わったら、まず自分のテンションが上がるものを3つ書き出してみてください。それが仕事に関することでも、プライベートなことでも構いません。
次に、その3つの中から、今週中にできそうな小さな行動を1つ選びます。たとえば、気になっていたセミナーに申し込む、ずっと読みたかった本を買う、同僚とランチに行って趣味の話をする。そんな些細なことで十分です。
行動することで、必ず何かが変わります。最初は小さな変化かもしれませんが、それが積み重なることで、気づけば周りから頼られる存在になっているはずです。
仕事や転職、キャリアプランに悩むビジネスパーソン、将来にモヤモヤしている学生さんにぴったりの一冊。読みやすいストーリーに加え、物語の随所には、著者が編み出したなりたい自分に近づくための6ステップに加え、読者実践型のワークシートもついているので、本は苦手という人でも楽しみながら自分と向き合うことができます。

コメント