みなさんは、毎日流れてくる健康・スポーツ情報に振り回されていませんか?
「糖質制限で10キロ痩せた!」「週3回のジョギングで血圧が正常値に」「筋トレで仕事のパフォーマンスが向上」…SNSやニュースサイトには、こうした情報が溢れています。しかし、どの情報が本当に正しいのでしょうか?
40代に入ると、体力の衰えや健康への不安が増してきます。部下のマネジメントに追われる毎日で、自分の健康管理が後回しになりがちな管理職の方も多いでしょう。そんな時、巷に溢れる健康情報に手を出して失敗した経験はありませんか?
実は、現代ほど健康リテラシーが求められる時代はかつてありませんでした。玉川大学が監修した「教養としての健康・スポーツ」は、そんな情報過多の時代を賢く生き抜くための羅針盤となる一冊です。
この記事では、同書が提唱する健康リテラシーの重要性と、なぜそれが現代の管理職に必要不可欠なのかをご紹介します。読み終える頃には、健康情報に対する見方が変わり、より確実な健康管理への道筋が見えてくるはずです。
1. なぜ今、健康リテラシーが必要なのか
現代社会で働く私たちは、かつてないほど多くの健康・スポーツ情報に囲まれています。
朝のニュース番組で「最新の健康法」が紹介され、通勤中のSNSでは「たった3分の運動で効果絶大」といった投稿が目に飛び込んできます。昼休みには同僚から「この健康食品が効くらしい」という話を聞き、帰宅後のネットサーフィンでは「40代から始める筋トレメニュー」の記事を読む…そんな日常を送っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。情報の真偽を見極める力がなければ、効果のない方法に時間とお金を費やしたり、場合によっては健康を害するリスクさえあるのです。
著者の川崎登志喜氏は、この状況を「健康やスポーツに関する情報があふれ、何が正しいのか、リテラシーがこれほど求められる時代はこれまでなかった」と表現しています。
では、なぜ私たちにはこの健康リテラシーが必要なのでしょうか。それは単に正しい情報を選ぶためだけではありません。生涯にわたって自律的に健康を管理し続ける能力を身につけるためなのです。
特に40代の管理職にとって、この能力は重要です。部下の健康管理に気を配る立場でありながら、自分自身の健康状態にも責任を持たなければならない世代だからです。
2. 情報過多時代の健康管理で失敗しないための基礎知識
多くの管理職が陥りがちな健康管理の失敗パターンがあります。
それは断片的な情報に飛びついてしまうことです。「○○ダイエット」や「最新トレーニング法」といった流行りの手法に注目し、その背景にある科学的根拠を理解せずに実践してしまうのです。
私自身も以前、雑誌で見かけた「3週間で腹筋を割る方法」に挑戦したことがありました。毎日決められたメニューをこなしましたが、結果は惨敗。それどころか腰を痛めてしまい、しばらく運動ができない状態になってしまいました。
この失敗の原因は何だったでしょうか。それは、運動の原理や自分の体力レベル、適切な負荷設定について理解していなかったからです。
「教養としての健康・スポーツ」では、こうした失敗を避けるための確かな基礎知識が体系的に整理されています。例えば、有酸素運動のメカニズム、筋力トレーニングの原理、体力と年齢の関係など、健康管理の土台となる知識が科学的根拠とともに解説されているのです。
この基礎知識があれば、新しい健康情報に出会った時も「これは科学的に妥当なのか」「自分の状況に適用できるのか」といった批判的な視点で評価できるようになります。
つまり、健康リテラシーとは単に知識を覚えることではなく、情報を正しく評価し、自分に適した健康法を選択する能力なのです。
3. 実践的な健康リテラシーを身につける3つのステップ
では、具体的にどうやって健康リテラシーを身につければよいのでしょうか。
本書で紹介されているアプローチを参考に、実践的な3つのステップをご紹介します。
ステップ1:基礎的な身体のメカニズムを理解する
まずは自分の身体がどのように機能しているかを知ることから始めましょう。呼吸・循環機能、筋骨格系の働き、運動と脳の関係など、基本的な生理学的知識を身につけます。これにより、「なぜこの運動が効果的なのか」「どのくらいの頻度で行うべきか」といった判断ができるようになります。
ステップ2:情報源の信頼性を評価する習慣をつける
健康情報を見つけた時は、その情報源をチェックする習慣をつけましょう。学術研究に基づいているか、専門家が監修しているか、商業的な意図が強すぎないかなど、多角的な視点で情報を評価することが重要です。
ステップ3:自分の状況に合わせてカスタマイズする
どんなに優れた健康法でも、年齢、体力レベル、生活環境、既往歴などの個人的な要因を考慮しなければ効果は期待できません。基礎知識を元に、自分に最適な健康管理プランを組み立てる能力を養いましょう。
本書では、こうした実践的なアプローチを支える豊富な事例や課題が用意されています。例えば「適度な運動とは何か」といった身近な疑問について、読者が自分なりの答えを見つけられるような構成になっているのです。
4. 健康リテラシーが管理職としての価値を高める理由
健康リテラシーを身につけることは、個人の健康管理だけでなく、管理職としての価値向上にも直結します。
まず、自分自身が健康で活力にあふれた状態を維持できれば、チームのパフォーマンス向上に大きく貢献できます。疲れやストレスで判断力が低下した状態では、適切なマネジメントは困難だからです。
また、部下の健康管理に関するアドバイスも、より説得力のあるものになります。「残業続きで体調を崩している部下にどんな声かけをすべきか」「チームの健康促進のためにどんな取り組みを導入すべきか」といった場面で、科学的根拠に基づいた判断ができるようになるのです。
さらに、組織全体の健康文化づくりにおいても、管理職の健康リテラシーは重要な役割を果たします。間違った健康情報が職場で広まることを防ぎ、正しい知識に基づいた健康促進活動を推進できるからです。
私が以前勤めていた会社では、ある管理職が「毎日1万歩歩けば健康になる」という情報を鵜呑みにし、部下全員に万歩計を配って歩数競争を始めました。しかし、個人の体力差や膝の状態を考慮しなかったため、数名の部下が膝を痛めるという結果に終わりました。
この事例からも分かるように、正しい知識なしに健康施策を進めることの危険性は明らかです。健康リテラシーを身につけることで、こうした失敗を避け、真に効果的な健康管理を実践できるようになるのです。
5. 今日から始める健康リテラシー向上の具体的アクション
健康リテラシーの重要性は理解できたけれど、忙しい日々の中でどうやって身につければよいのでしょうか。
「教養としての健康・スポーツ」のアプローチを参考に、今日から実践できる具体的なアクションをご紹介します。
アクション1:毎日5分の健康情報チェック
朝のコーヒータイムや通勤時間を活用して、健康に関する信頼性の高い情報源をチェックする習慣をつけましょう。厚生労働省の公式サイトや、大学の健康教育センターが発信する情報などがおすすめです。ポイントは質の高い情報を少量ずつ継続的に吸収することです。
アクション2:週1回の健康情報の整理
週末に、その週に得た健康情報を整理してみましょう。「今週知った新しい知識は何か」「それは自分の健康管理にどう活用できるか」「根拠は十分だったか」といった観点で振り返ります。この習慣により、情報を鵜呑みにしない批判的思考力が養われます。
アクション3:同僚との健康情報共有会
信頼できる同僚と定期的に健康情報を共有し、お互いに意見交換をしてみましょう。「この情報についてどう思うか」「実際に試したことはあるか」といった対話を通じて、多角的な視点で健康情報を評価する力が身につきます。
本書にも「課題やコラム」が豊富に用意されており、読者が能動的に健康について考える機会が提供されています。こうした学習スタイルを日常に取り入れることで、健康リテラシーは確実に向上していくのです。
まとめ:情報過多時代の健康管理を制する者が未来を制す
健康情報が溢れる現代において、正しい情報を見極める健康リテラシーは、もはや管理職にとって必須のスキルといえるでしょう。
「教養としての健康・スポーツ」が提唱する健康リテラシーのアプローチは、単なる知識の習得を超えて、生涯にわたって自律的に健康を管理する能力の育成を目指しています。これは、変化の激しいビジネス環境で活躍し続ける管理職にとって、極めて価値の高い能力なのです。
40代という人生の折り返し地点に立つ今、健康管理の方針を見直すことは決して遅くありません。むしろ、これから20年、30年と続く職業人生を充実したものにするために、今こそ健康リテラシーを身につけるべき時なのです。
情報に振り回されることなく、科学的根拠に基づいた健康管理を実践し、部下にも良い影響を与える管理職。そんな理想的なリーダーへの第一歩を、ぜひ今日から踏み出してみてください。

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