インド発、ゼロという概念の起源が500年遡る驚きの発見


「0(ゼロ)」は単なる「無」を示す記号ではなく、位取り(プレースホルダー)として数の体系を成立させる上で不可欠な発明とされてきました。2017年、オックスフォード大学ボドリアン図書館所蔵のBakhshali写本への放射性炭素年代測定により、ゼロ記号の起源がこれまで考えられていた5世紀ではなく、3~4世紀にさかのぼる可能性が示されました。

Bakhshali写本とは

  • 発見:1881年、現在のパキスタン・バクシャーリー村で農家により出土。
  • 所蔵:1902年以降、オックスフォード大学ボドリアン図書館。
  • 構成:70枚以上の樹皮(バーチバーク)に書かれた数学教本で、算術から代数学、幾何学まで多岐にわたる問題と解法を収録。
  • 言語:仏教系ハイブリッドサンスクリット語の変種。

放射性炭素年代測定の結果

  • 最古の断片:西暦224年~383年に作成と判明。
  • 中間の断片:西暦680年~779年頃のものも含まれると推定。
  • 最新の断片:西暦885年~993年頃のものとされ、一冊内で約700年の時代差を含む。
    これにより、従来8~12世紀と考えられていた写本の成立時期が大きく前倒しされ、人類史上最古の零記号の証拠と位置づけられます。

ゼロ記号の進化

  • 初期形:「●」という点として位取り用に使用。
  • 発展形:点の中心が空洞化し、中空の円「〇」に変化、後の「0」となる。
  • 位置付け:他文明(マヤ、バビロニア)でも位取り記号は見られるが、中空円形へ発展し数としての零を確立したのはインドのみ。

歴史的インパクト

  • 数学的ブレークスルー:無を数として扱う思想は数的思考を飛躍的に拡大し、代数学や天文学の発展を促進したと評価される。
  • 文化交流への示唆:数字体系を通じたインドからイスラム世界、ヨーロッパへの知識伝播の起点を従来説より500年遡る可能性が生じた。
  • 研究課題:写本編纂過程や複数時代の樹皮混在理由など、未解明の部分が依然として残る。

まとめ

Bakhshali写本への放射性炭素年代測定により、ゼロ記号の起源は従来説より約500年さかのぼる3~4世紀と判明しました。この成果は数学の歴史を再考させるとともに、数理文化の起源と拡散過程を理解する上で大きな前進をもたらします。今後は写本の成立過程や編纂背景の詳細解明が期待されます。


参考サイト(記事作成時に参照した重要3サイト)

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