会社を停滞させる「評論型社員」と組織を前進させる「問題解決型社員」の違い

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組織で働いていると、「なぜこんなやり方をしているんだろう」「もっと効率的なやり方があるはず」と問題点に気づくことがあります。しかし、同じ問題を見ても、行動に移す人と批評だけで終わる人がいます。多くの職場では、実行を伴わない批判や意見だけを述べる「評論型社員」に悩まされているのではないでしょうか。本記事では、組織を停滞させる評論型社員の特徴と、真に組織に必要な問題解決型社員の違いを解説します。実践的な内容で、チームの生産性向上とポジティブな組織文化の構築に役立つ内容をお届けします。

企業における役割の理解:それぞれのポジションに求められるもの

企業内では、ポジションごとに求められる役割が明確に分かれています。役割を理解しないまま行動すると、組織全体の生産性を下げてしまう可能性があります。

経営者の主な役割は「全体最適」を図ることです。全体最適とは、組織全体が最適化された状態を指し、現状を打破してさらなる変革と効率化を図ることで利益を増やすことが期待できます。経営者は企業全体を見渡し、各部門が個別に最適化を目指す「部分最適」ではなく、企業全体としての成長を考えなければなりません。

管理職の役割は「マネジメント」です。業務を滞りなく進行させるための目標設定や進捗管理、生産性の改善、セキュリティーおよびコンプライアンスの徹底した管理を行います。また、社内全体で向上していくために、部下の育成やモチベーション管理、人事評価、労務管理といった重要なことに取り組むのも管理職の仕事です。

一般社員の役割は「業務遂行」です。担当する仕事で求められる業務を、質の高い成果とともに効率的にこなすために必要なスキルと能力を発揮することが求められます。業務遂行能力が高い社員は、問題解決能力やコミュニケーション能力などを駆使して、業務をスムーズに進めることができます。

どのポジションにも「評論家」という役割はありません。しかし、実際の職場では評論家のような振る舞いをする社員が存在することがあります。

「評論型社員」の特徴と組織への悪影響

評論型社員とは、行動を伴わない批判や意見だけを述べる社員のことです。彼らの存在は組織に様々な悪影響をもたらします。

評論型社員に共通する特徴

評論型社員には、以下のような特徴があります:

  • 否定的な視点からだけの意見を述べる傾向がある
  • 口ばかりで手足を動かさない
  • 責任感がなく、行動が伴わない
  • 問題の責任を他者や外部要因に押し付ける「他責思考」の持ち主である
  • 「言ったもん負け」という考え方を持つ
  • 自分の意見が採用されない場合、「なんで私が?」と反応する

最初は「会社のこともよく知らないのに意見をしてくれる良い人材」と思われがちですが、時間が経つと彼らの本質が見えてきます。行動を求められると回避し、やがて意見が悪口に変わり、上司から同僚へと不満をぶつける相手を変えていくのです。

組織に与える悪影響

評論型社員が組織に与える悪影響は計り知れません:

  1. 問題解決の阻害:問題が起こった際、責任を自分以外のものに押し付けようとするため、問題の根本原因を見逃し、解決策を見つけることができません。
  2. 自己成長の停滞:失敗を自分のせいではなく、周囲のせいにすることで、自己反省を怠り、成長の機会を逃してしまいます。
  3. チームワークの低下:周囲のせいにすることで、チームメンバーとの信頼関係を損ない、チームワークを低下させます。
  4. 負の連鎖の始まり:意思の弱い同僚は悪口を真面目に聞いてしまい、繰り返されるうちに「そうなのか」と捉えるようになります。これが「がん細胞による負の連鎖の始まり」と表現されることもあります。
  5. 組織全体の成長阻害:他責思考は伝染しやすく、周囲に広がることで組織全体の成長にも影響します。

組織に必要な「問題解決型社員」の特徴

対照的に、組織に真に必要なのは「問題解決型社員」です。彼らは気づいた問題を解決しようと自ら行動に移します。

問題解決型社員の特徴

問題解決型社員には、以下のような特徴があります:

  • 柔軟な対応力:予期しない事態・状況に陥ったとしても、決して慌てない。必要な情報を組み合わせながら、臨機応変な対応を取れる
  • 潜在的問題の発見能力:表面化していない潜在的な問題も解決できる。問題の本質を見抜く力がある
  • 適切なリソース確保能力:原因を分析・解明し適切な対策を立てた後、それを実現するためのリソースを確保するための行動ができる
  • 失敗からの学習能力:同じ失敗を繰り返さない。失敗しても冷静に振り返り、問題の原因と次の対策を導き出せる
  • 自責思考:物事の責任や原因を自分自身に置き、問題解決に向けて主体的に行動する考え方を持つ
  • 責任感と自律性:責任感を持って行動でき、自分で考え判断して動くことにより、自らを律した行動(=自律)ができる

問題解決型社員がもたらす組織への良い影響

問題解決型社員は組織に多くの良い影響をもたらします:

  1. 問題解決能力の向上:問題の責任を自分自身に置くことで、問題の根本原因を分析し、解決策を見つけることに集中します。
  2. 自己成長の促進:失敗を自分の責任として受け止め、原因を分析し、改善策を検討します。このプロセスを通じて、自身の弱みや課題を認識し、成長します。
  3. チームワークの強化:問題が起こった際、責任を共有し、協働して解決策を模索しようとします。この姿勢はチームメンバーの相互理解を深め、協力体制を強化します。
  4. 業務の質や効率の向上:スピーディーに問題を把握し、解決していけるので無駄が少なくなります。そのノウハウをシェアすることで周囲にも良い影響が広がり、組織全体の成果も上がります。
  5. 組織全体の成長促進:自責思考は、チームメンバー間の信頼関係を築き、一体感のあるチームを作り上げるために不可欠な要素です。

他責から自責へ:評論型社員から問題解決型社員になるための方法

もし自分が評論型社員の傾向にあると気づいたら、問題解決型社員へと変化するためにできることがあります。また、組織としても自責思考を醸成するための取り組みが可能です。

個人ができること

  • 意識改革:まずは自分の思考パターンを認識し、他責思考に陥っていないか振り返る習慣をつけましょう。
  • 行動を伴う意見:意見を述べる際は、「自分ならこうする」という具体的な行動案も一緒に提案するようにしましょう。
  • 小さな行動から始める:すぐに大きな変化を起こすのは難しいかもしれません。まずは自分の担当範囲内で改善できることから取り組みましょう。
  • 失敗から学ぶ姿勢:失敗を恐れず、失敗した場合でも「次に活かせる教訓は何か」と前向きに捉える姿勢を持ちましょう。

組織としてできること

  • リーダーによる率先垂範:リーダーが自責思考を実践し、周囲に示すことが重要です。リーダーが責任を逃れようとする姿を見せれば、部下もそれに倣い、他責思考に陥ってしまう可能性があります。
  • 自責思考を評価する風土づくり:成果だけでなく、問題解決に向けた取り組みや反省・改善の姿勢なども評価する仕組みを作りましょう。
  • 全体最適の方針を明確に:経営層が自社の方向性や目標を各部門の管理者や社員へ十分に伝えることで、各部門が独自の判断で動く「部分最適」を防ぎましょう。
  • コミュニケーションの活性化:組織内でのコミュニケーションを活発にし、問題や課題を共有しやすい環境を作りましょう。

「言うだけ」と「行動する」の分かれ道:実践的なケーススタディ

以下に、評論型社員と問題解決型社員の対応の違いを示す具体的なケーススタディを紹介します。

ケース1:業務プロセスの非効率性に気づいた場合

評論型社員の反応
「このプロセスって非効率だよね。誰がこんなやり方を考えたんだろう。IT部門はもっと使いやすいシステムを導入すべきだよ。」と愚痴るだけで終わり、具体的な行動には移さない。

問題解決型社員の反応
「このプロセスには改善の余地があると感じています。現状の流れを分析した結果、この2つのステップを統合すれば30%程度の時間短縮が見込めます。小規模なテスト運用を提案したいのですが、検討していただけますか?」と具体的な改善案と行動計画を提示する。

ケース2:顧客からのクレームが増加している状況

評論型社員の反応
「営業が無理な約束をするから、我々が苦労することになるんだ。商品開発部門ももっと使いやすい製品を作るべきだよ。」と他部門を批判する。

問題解決型社員の反応
「クレームの内容を分析したところ、特定の機能についての誤解が多いようです。説明資料を改善し、顧客向けの簡易マニュアルを作成してみました。営業部門と連携して、事前説明の際に活用できないか相談したいと思います。」と問題解決に向けて具体的な行動を起こす。

まとめ:組織を成長させるのは「行動する人」である

組織において、経営者は全体最適を、管理職はマネジメントを、そして従業員は業務遂行を担当します。どのポジションにも「評論家」という役割はなく、評論型社員は組織の成長を阻害する存在となりがちです。

評論型社員の特徴は、行動を伴わない批判や意見だけを述べること、責任感がなく他責思考であることです。これに対し、組織に真に必要なのは問題解決型社員です。彼らは自律的に行動し、自責思考を持ち、問題解決に向けて具体的な取り組みを行います。

組織の成長と発展のためには、「言うだけ」ではなく「行動する」文化を醸成することが重要です。一人ひとりが自分の仕事に責任を持ち、気づいた問題を解決するために行動することで、組織全体がより良い方向に進んでいくでしょう。

参考情報:

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