意外と知らない!食品着色料の真実:赤色40号と昆虫由来の色素の違い

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赤色の食品添加物として使われる「赤色40号」と昆虫由来の色素について、多くの方が混同しているかもしれません。実は、この2つは全く別物なのです。赤色40号は化学合成された着色料であり、昆虫由来ではありません。一方、食品に使われる赤色系の着色料の中には、実際に昆虫から抽出されるものもあるのです。今回は、これらの違いを徹底解説し、私たちが日常的に口にしている着色料の意外な真実に迫ります。

赤色40号とは?化学合成された着色料の正体

赤色40号(アルラレッドAC)は、多くの食品に使用されている合成着色料です。この色素は食用タール系色素の一種で、清涼飲料水や駄菓子などの赤色着色に広く利用されています。

赤色40号の特徴と用途

赤色40号は化学的に合成された色素であり、虫などの生物由来ではありません。工業製品の着色用途や食品添加物として使用されており、その鮮やかな赤色から多くの加工食品に使われています。日本では「食用赤色40号」として食品衛生法で指定添加物に分類されており、使用基準が定められています。

赤色40号の安全性に関する研究

最近の研究では、赤色40号の安全性について新たな懸念が示されました。2022年の研究によると、マウス実験において長期間にわたり赤色40号を継続的に摂取させると、腸の炎症を引き起こす可能性があるという結果が出ています。

研究チームは、マウスに一般的な含有率と同程度の赤色40号を14週間与えたところ、数匹が軽度の腸の炎症を発症したと報告しています。さらに、炎症性腸疾患を持つマウスでは大腸炎発症確率が高まったことも確認されました。

ただし、研究者たちは「毎日赤色40号を摂取する食事を長期間続ける」という状況がヒトの日常生活では起こりにくいこと、またマウス実験の結果がそのままヒトに当てはまるかは不明であることも指摘しています。

昆虫由来の赤色着色料〜コチニール色素の秘密

赤色40号とは別に、食品業界で使用されている赤色系の着色料に「コチニール色素」があります。これは虫から抽出される天然着色料で、「カルミン酸色素」「カルミン」「E120」などの名称でも知られています。

コチニール色素の原料となる昆虫とは?

コチニール色素の原料は、「コチニールカイガラムシ」というサボテンに寄生する昆虫です。特にメスのカイガラムシの乾燥体から水やアルコールで抽出され、その主成分はカルミン酸という物質になります。

これらの昆虫たちはウチワサボテンに生息し、メスは生まれるとサボテンに口をくっつけ、そこから一生動かなくなります。彼女たちは自分の身を守るためにカルミン酸を合成し、それが鮮やかな赤色を呈するのです。

コチニール色素の歴史と現代での利用

コチニール色素は少なくとも10世紀頃からアステカ人やメキシコの先住民によって利用されてきた歴史があります。16世紀には「赤い金」として価値を持ち、現代では主にペルーとカナリア諸島が主な輸出国となっています。

現代では、この色素は清涼飲料水、酒精飲料、冷菓、菓子、食肉製品、かまぼこなどの着色に利用されています。過去には有名なリキュール「カンパリ」の着色にも使用されていました。

食品添加物として知らず知らずのうちに口にしている昆虫由来成分

実は私たちは知らないうちに様々な昆虫由来の成分を食べています。コチニール色素以外にも、いくつかの食品添加物は昆虫を原料としているのです。

シュラックという添加物の正体

シュラックは食品の光沢剤やコーティング剤として使われる添加物で、フルーツの光沢出しや、お菓子のコーティングに利用されています。その正体はカイガラムシの分泌物なのです。

銅クロロフィルの意外な素材

緑色の着色料として使われる銅クロロフィルは、蚕(かいこ)の糞から取り出したクロロフィル(葉緑素)と銅を結合させたものです。抹茶風味のお菓子などに使用されており、お茶を入れる材料としても知られる蚕の糞が、着色料としても活躍しているのです。

天然と合成、どちらが安全?着色料の安全性について

食品添加物として使われる着色料には天然由来のものと合成されたものがありますが、どちらが安全なのでしょうか?

コチニール色素の安全性評価

コチニール色素は天然由来でありながら、アレルギー反応を引き起こす可能性があることが報告されています。製造や使用、摂取に関わる人々の間で、付着部位の腫れ、喘息、アナフィラキシーショックなどのアレルギー発作が報告されているのです。

このアレルギー反応の原因については、原料のエンジムシ由来の特定のタンパク質が原因物質だという説と、色素自体がハプテン抗原として反応する可能性があるという説があります。ただし、一般的な安全性試験では問題がなく、FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会はコチニールレーキの一日摂取許容量を体重1kgあたり5mgと評価しています。

合成着色料と天然着色料の選択

赤色40号のような合成着色料については、前述の研究結果のように安全性への懸念が示されることもあります。一方で、天然由来のコチニール色素もアレルギーのリスクがあります。

着色料を選ぶ際には、天然か合成かという二元論ではなく、個人の体質や摂取量なども考慮する必要があるでしょう。また、着色料が不要な食品を選ぶという選択肢もあります。

知っておきたい!食品表示の見方と着色料の確認方法

食品に含まれる着色料を避けたい場合、どのように食品表示を確認すればよいのでしょうか?

表示義務と確認ポイント

日本では、食品添加物には表示義務があります。コチニール色素は既存添加物名簿に収載されており、赤色40号は指定添加物として、いずれも表示が必要です。

食品表示を確認する際は、原材料名の後に記載される添加物の欄をチェックしましょう。「赤色40号」「コチニール色素」「カルミン」「E120」などの表記があれば、それらの着色料が使用されていることを意味します。

着色料を避けるための選択肢

着色料を避けたい場合は、加工食品よりも生鮮食品を選ぶことが基本です。また、オーガニック食品や無添加をうたった商品も選択肢となります。自然の色素を使った製品もありますので、トマトから採取される「リコピン」や赤キャベツから採取される「アントシアニン」などを使った製品を選ぶのも良いでしょう。

まとめ:知って選ぶ、食品添加物との付き合い方

赤色40号は化学合成された着色料であり、虫由来ではありません。一方、コチニール色素は昆虫(カイガラムシ)から抽出される天然着色料です。どちらも広く食品に使用されており、それぞれに安全性に関する課題があります。

私たちが日常的に食べている食品には、想像以上に多くの添加物が含まれています。それらを完全に避けることは現代の食生活では難しいかもしれませんが、添加物の種類や性質を知ることで、自分に合った食品選びができるようになるでしょう。

食品添加物は悪者ではなく、食品の品質や安全性を保つために重要な役割を果たしていますが、摂取量や組み合わせには気を配る必要があります。知識を持って賢く選び、バランスの取れた食生活を心がけましょう。

参考情報:

  1. logmi.jp – 最近"赤いもの"食べた? それ、虫が原料かもしれませんよ
    最近“赤いもの”食べた? それ、虫が原料かもしれませんよ | ログミーBusiness
    赤い着色料に隠された秘密オリビア・ゴードン氏:ストロベリーヨーグルトは朝食に、そして3時のおやつにぴったりですよね。みなさんはこのピンク色は赤いイチゴと白いヨーグルトが混ざってできた色だと思っていますよね?実はそのヨーグルトの原材料の中にカ...
  2. Wikipedia – コチニール色素
    Wikipedia
    コチニール色素
  3. bugoom.jp – 【閲覧注意】知らないうちに虫を食べてるかも!?
    【閲覧注意】知らないうちに虫を食べてるかも!? | 昆虫食ならバグーム
    実はコンビニやスーパーで手に入る食材だけを食べていても、知らないうちに虫を口にしていることがあります。今回は、その一部をご紹介させていただきます。

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