生ごみの処理に悩んでいませんか?今注目を集める「バッグ型コンポスト」は、都市部に住む方でも手軽に始められる生ごみ堆肥化の新しい選択肢です。特に「回収型」のシステムは、生ごみを資源として循環させる持続可能な仕組みを提供しています。コンポストの使い方から回収システムまで、環境に優しい生活習慣を始めるためのポイントをまとめました。
バッグ型コンポストって何?初心者でも始められる手軽さが魅力
バッグ型コンポストとは、トートバッグのような形状をした生ごみ堆肥化容器のことです。従来の庭用コンポストや電動式生ごみ処理機とは異なり、マンションやアパートなど限られたスペースでも使えるコンパクトサイズが特徴です。専用のバッグに生ごみを入れて混ぜるだけの簡単操作で、家庭から出る生ごみを堆肥化できます。
最近では、グリービズ株式会社の「ecotas compost(エコタスコンポスト)」や、ローカルフードサイクリング社の「LFCコンポスト」などの製品が市場に登場しています。特にLFCコンポストは、バッグ1つで20キロ、4人家族なら約2か月分の生ごみを処理できる実用性の高さが評価されています。
「生ごみを堆肥化するなんて難しそう」「悪臭が心配」という声もよく聞かれますが、現代のバッグ型コンポストは悪臭を抑える構造や通気性設計を取り入れているため、初心者でも安心して利用できるように工夫されています。
回収型バッグコンポストの新提案!使い終わった後はどうなる?
従来のコンポストは、できた堆肥をどう使うかが課題でした。特に家庭菜園をしていない都市部の住民にとっては、せっかく作った堆肥の行き場に困るというケースも少なくありません。そこで注目されているのが「回収型」のバッグコンポストです。
グリービズ株式会社が2025年6月に正式リリース予定の「回収型バッグコンポスト」は、一定期間使用したバッグを企業が回収し、堆肥として再資源化するシステムを導入しています。提携農家と連携することで、家庭から出た生ごみを社会全体で循環させる仕組みを実現しています。
このサービスは、生ごみを土に還す「コンポスト」へのハードルを下げ、誰もが簡単に・安心して生ごみの悩みを解決し、資源循環に貢献できる仕組みを目指しています。現在は、2025年6月の正式リリースに向けて、都内23区の方を対象に事前登録を受け付けているとのことです。
全国に広がる自治体の回収システム
企業だけでなく、全国の自治体でもコンポスト堆肥の回収システムが広がっています。例えば福岡市では、ご家庭で使い切れずに余った堆肥を、区役所等市内9か所に設置している資源物回収ボックスや一部の公民館で回収しています。回収した堆肥は熟成などの調整を行ったあと、一人一花運動に取り組む団体に提供され、歩道や公園の花壇などで活用されています。
札幌市では、生ごみ堆肥の拠点回収を実施しており、ダンボール箱式と堆肥化の原理が同じトートバッグ型堆肥化容器で作った堆肥も受け入れ可能としています。回収した生ごみ堆肥は、二次処理をして市内の畑で活用されます。
神奈川県座間市では、「WOOMS Activation フードサイクルプロジェクト」という取り組みを実施しています。このプロジェクトでは、ご家庭で堆肥化された生ごみを市が回収し、市内の農家に届けて農産物の栽培に活用します。栽培された野菜は、随時開催される販売会で購入することができるという循環型の仕組みになっています。
コミュニティで広がる堆肥の回収と活用
地域コミュニティでのコンポスト活動も活発化しています。港区コミュニティコンポストでは、参加者が自宅や職場で生ごみをLFCコンポストに投入して堆肥化し、熟成まで済ませたコンポストバッグごと桜田公園に持ち寄って回収する活動を行っています。
2023年の活動では、22袋(生ごみ440kg相当)を回収して堆肥にすることができたそうです。この堆肥は近隣の花植えやグリーンカーテンのゴーヤ―と朝顔に活用されました。家庭やオフィスの生ごみが地域の植物育成に役立つ堆肥として循環するだけでなく、活動を通じて人の輪がつながっていくという効果も生まれています。
バッグ型コンポストを始めるメリット
バッグ型コンポストを導入するメリットは多岐にわたります。まず、生ごみの量が減ることで家庭から出るごみの量が大幅に削減できます。日本国内では年間約600万トンもの食品廃棄物が発生しており、家庭から出る生ごみの占める割合は大きいのが現状です。
また、生ごみを燃やさずに堆肥化することで、CO2排出量の削減にもつながります。さらに、自治体によってはコンポスト購入に対する助成制度があり、東京都内の多くの自治体では堆肥化容器や電気式生ごみ処理機の購入費の一部を補助しています。
そして何より、自分の手で生ごみを資源に変えることで、環境保全に直接貢献しているという実感が得られるのも大きな魅力です。
海外における生ごみ堆肥化の動向
海外では生ごみの堆肥化がさらに進んでいます。フランスでは2024年1月から、生ごみや草木・枝などの有機廃棄物を分別回収することが義務化されました。一般家庭では、家庭回収専用の小さなごみ箱を使い、生ごみを自分たちで堆肥化するか、自治体の回収場所に出すことが義務付けられています。
日本発のLFCコンポストは、2021年からフランスを拠点に欧州で販売されており、海外市場でも評価されています。特に都市部の住宅事情(部屋と台所が狭いこと)が日本と似ているフランスでは、コンパクトなバッグ型コンポストの需要があるとのことです。
バッグ型コンポストを使い始める方法
バッグ型コンポストを始めるためには、まず製品を購入する必要があります。LFCコンポストの場合、バッグと堆肥のもとがセットで3,630円(税抜き)で販売されており、その後は定期的に堆肥のもとを1袋1,680円(税抜き)で購入する仕組みです。
座間市のほほえみショップでは、LFCコンポスト専用バッグセットを5,500円、基材を2,200円で販売しています。また、バッグ型コンポストは市の「生ごみ処理機等購入費補助金」の対象となっている場合もあるため、購入前に自治体に確認してみるとよいでしょう。
使い方はとても簡単です。水切りをした生ごみをバッグに入れ、中身をかき回して2~3週間すると堆肥が出来上がります。その後、作った堆肥は自宅で活用するか、自治体の回収システムを利用して処分することができます。
まとめ:環境にやさしい生活は小さな一歩から
バッグ型コンポストと回収システムは、これまでコンポスト導入をためらっていた都市部の住民にとって、環境に配慮した生活を実践する新たな選択肢となっています。手軽に始められ、できた堆肥の行き場にも困らないという点で、持続可能な生ごみ処理方法として注目を集めています。
日本国内の生ごみの量を考えると、各家庭での小さな取り組みが集まることで大きな環境負荷の軽減につながります。バッグ型コンポストを通じて、生ごみを「廃棄物」ではなく「資源」と捉える意識の変化が広がれば、より持続可能な社会への一歩となるでしょう。
生ごみの分別回収が義務化されているフランスのような制度が日本にも導入される日が来るかもしれません。その時に備えて、今からコンポストに慣れ親しんでおくのも良いかもしれませんね。
参考情報
- PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000090252.html
- 環境省 ECO GOODs:https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/goods/20211027.html
- ローカルフードサイクリング公式サイト:https://lfc-compost.com/


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