プランターを使ったコンポストは、限られたスペースでも手軽に始められる環境にやさしい取り組みです。家庭から出る生ごみを有効活用して堆肥に変えられるので、ごみの削減と同時に植物の栽培にも役立ちます。この記事では、プランターで作るコンポストの種類や作り方、メリット・デメリットを詳しく解説します。わずかな材料と簡単な手順で始められるので、初めての方でも気軽にチャレンジしてみましょう!
プランターコンポストとは?初心者にもわかりやすく解説
コンポストとは、生ごみや落ち葉などの有機物を微生物の力で分解し、堆肥化することです。一般的には「堆肥」や「堆肥化」のことを指しますが、堆肥を作る容器のことも含めて「コンポスト」と呼ばれることが多いです。
プランターコンポストは、その名の通りプランターを使って生ごみを堆肥化する方法で、特に家庭菜園やガーデニングをしている人にぴったりです。限られたスペースでも実践できるため、マンションのベランダでも気軽に始められるのが大きな魅力です。
コンポストを作ることで、家庭から出る生ごみを減らせるだけでなく、自家製の堆肥が手に入るという一石二鳥の効果があります。環境に配慮した取り組みとして、近年注目を集めています。
プランターで作れる4種類のコンポスト
プランターを使ったコンポストには、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を知って、自分に合った方法を選びましょう。
土壌混合法(簡単!プランターコンポスト)
土壌混合法は、生ごみと土を混ぜるだけの最も簡単なコンポスト方法です。電気を使わず自然の力で生ごみを分解するため、環境にもやさしいです。
必要なもの:
- 土(どんな土でも可、古い園芸用土でもOK)
- プランター
- シャベルと手袋
- ハサミ(生ごみを切るため)
- 新聞紙(蓋用)
作り方:
- 生ごみをザルなどに入れ、2-3cmに小さく切ります(小さく切ることで分解が早まります)
- プランターに入れて同量程度の土を加え、よくかき混ぜます
- 混ぜた生ごみと土を一方に寄せて、上から乾いた土でカバーします
- 新聞紙で蓋をして、タオルや布でプランターを覆い、ゴムや紐で留めます
- 直射日光を避け、雨が吹き込まないところに置きます
このプロセスを毎日続け、プランターがいっぱいになったら全体をよくかき混ぜて空気を入れると、分解が進みます。暖かい季節なら柔らかい生ごみは1-2日で分解されますが、寒い季節は時間がかかります。
キエーロ(プランターミニキエーロ)
キエーロは、神奈川県葉山市の松本さんが発案した生ごみ処理機で、黒土に含まれるバクテリアを利用して生ごみを分解します。他のコンポストと比べて匂いや虫が少なく、堆肥化を待つ必要がないのが大きなメリットです。
必要なもの:
- プランター(菜園プランター)
- 透明な波板(屋根用)
- 杉の角材(600×30×30mm)
- 波板固定用ビス
- 木ねじ(3.8×57mm)
- 丁番(ステンレス・38ミリ)
- 黒土(2袋)
- 防虫ネット
- 菜園用シャベル
作り方:
- 角材を蝶番で止める
- 角材をプランターに固定する(プランターの支柱用の穴にビスを通すとよい)
- 屋根(波板)を傘ネジで角材に固定する
- 角材に防虫ネットを固定する(画びょうで固定し、洗濯ばさみで止めるとよい)
- 黒土を入れて完成
キエーロは「①生ゴミを貯める→②コンポスト内に穴を掘り、生ゴミを投入→③よく土となじませる→④乾いた土でフタをする→⑤放置」の5ステップで使います。日当たり・風通しの良い場所に設置すると効果的です。
ミミズコンポスト(プランター版)
ミミズコンポストは、シマミミズの力を借りて生ごみを分解する方法です。ミミズが生ごみを食べて分解するため、効率的に堆肥化できます。
必要なもの:
- プランター(浅く広めのもの)
- 受け皿
- 防虫ネット
- 洗濯ネット
- ココナッツ繊維
- シマミミズ
- 新聞紙・段ボール
- 底がない植木鉢(植物を植える場合)
作り方:
- プランターに防虫ネットを敷きます(ミミズの脱走防止と水分排出のため)
- あく抜きしたココナッツ繊維をプランターに入れます(水分は握ると少し固まるくらいが適切)
- シマミミズを入れます(土や枯葉も少し入れて微生物の環境を整える)
- 湿らせた新聞紙・段ボールを被せて乾燥を防ぎます
- 洗濯ネットや防虫ネットを被せてミミズの脱走を防ぎます
ミミズコンポストに適したミミズはシマミミズで、土の表面で生活する性質があり、繁殖力が強く、冬を越し、生ゴミも食べるためコンポストに向いています。釣具店やオンラインショップで購入できます。
基本的なプランターコンポスト
不織布プランターと洗濯ネットを組み合わせた基本的なプランターコンポストは、虫が入りにくく、適切に管理すれば悪臭もしないため、マンションのベランダでも問題なく使えます。
必要なもの:
- 不織布プランター
- 洗濯ネット
- 基材(ココヤシピートなど)
- もみ殻くん炭
作り方:
- 不織布プランターの内側に洗濯ネットをセットします(二重にすることで虫の侵入を防ぎます)
- 基材を入れます(生ゴミを分解する微生物が付着したココヤシピートと消臭効果のあるもみ殻くん炭を3:2の割合でブレンド)
- 生ごみを約300gずつまとめて投入します
- 毎日よく混ぜて微生物(好気性菌)に空気を送ります
- 容器の八分目を超えそうな場合はいったん投入をやめます
約3か月間生ごみを投入し、その後1か月以上熟成させれば完成です。週に1~2回、水を加えて水分を調整し、よくかき混ぜて熟成させます。
プランターコンポストのメリットとデメリット
プランターコンポストには、さまざまなメリットがありますが、いくつかのデメリットもあります。両方を理解して、効果的に活用しましょう。
メリット
低コストで始められる
材料費が安く、手元にあるものでも代用できるため、初期投資が少なくて済みます。特に段ボールコンポストは、基本的に非常にリーズナブルです。
スペースをとらない
バケツコンポストは、バケツが置けるスペースだけで始めることができ、コンポスト専用の容器が必要ありません。プランターコンポストもコンパクトで、ベランダや小さなスペースでも実践可能です。
ごみの削減
家庭から出る生ごみを活用できるため、ごみの量が減ります。例えば、キエーロを使った家庭では、ごみ出しが週2回から週1回に減ったという事例もあります。
自家製の堆肥が手に入る
コンポストで作られた堆肥は、家庭菜園やガーデニングに活用できます。植物の栽培に役立つだけでなく、土壌の質も向上します。
環境にやさしい
生ごみをリサイクルすることで、環境負荷を減らせます。地球温暖化防止にもつながる、エコな取り組みです。
デメリット
管理が必要
定期的なメンテナンスが必要です。例えば、段ボールコンポストは耐久性が低く、2~6ヶ月で定期的に段ボールの交換が必要です。
悪臭の可能性
正しく管理しないと、悪臭が発生する可能性があります。特に水分が多すぎると臭いの原因になるため、適切な水分管理が重要です。
虫が発生することがある
管理方法によっては、虫が発生することがあります。防虫ネットを使ったり、生ごみの上に土をかぶせたりすることで対策できます。
季節によって分解速度が変わる
暖かい季節は分解が速いですが、気温が下がる季節は時間がかかります。辛抱強く続けることが大切です。
上手なコンポストの使い方と維持管理のコツ
コンポストを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。以下のコツを参考にして、上手に維持管理しましょう。
設置場所の選び方
日当たり・風通しの良い場所に設置する
日当たりと風通しの良い場所に設置すると、分解が早まります。日陰で風通しの悪い場所は分解が遅くなり、虫が寄ってくる可能性が高まります。
雨が直接かからない場所を選ぶ
雨水が入ると水分過多になり、悪臭の原因になることがあります。軒下やベランダなど、雨が直接かからない場所を選びましょう。
水分管理の重要性
適切な水分量を保つ
コンポストの水分量は非常に重要です。混ぜ合わせた時に握ってみて、湿り気が感じられ土団子ができる程度が最適です。
乾きすぎているときは水を加える
乾きすぎている場合は、スプレーなどで水を加えて調整します。ただし、水分が多すぎると悪臭の原因になるので注意が必要です。
効果的な生ごみの入れ方
生ごみは細かく切る
生ごみは細かく切ることで、分解が早まります。野菜くずなどは2-3cmの大きさに切ると効果的です。
水気をしっかり切る
生ごみの水気はしっかり切ってからコンポストに入れましょう。水分が多いと悪臭の原因になります。
生ごみの上に必ず土をかぶせる
生ごみを入れたら、上から土をかぶせます。これにより防臭効果があり、虫の発生も防げます。
定期的なかき混ぜの重要性
こまめにかき混ぜる
コンポストの中身をかき混ぜることで、空気を送り込み、分解を促進します。できれば毎日、少なくとも週に1~2回はかき混ぜるようにしましょう。
空気を取り込む
好気性菌による分解を促すため、定期的にかき混ぜて空気を取り込むことが重要です。空気が足りないと嫌気性発酵になり、悪臭の原因になります。
コンポストに入れていいもの・入れてはいけないもの
コンポストを効果的に利用するためには、何を入れるべきか、何を避けるべきかを知ることが重要です。
分解されやすいもの
- ごはん
- 野菜、果物
- 卵の殻
- 魚、肉類
- 小麦粉(パン・麺類)
これらの材料は比較的早く分解されるため、コンポストに適しています。
分解されにくいもの
- 野菜の皮など硬いもの
- 生米
- 魚や肉の骨
- 果物の種
これらは分解に時間がかかるため、細かく切るなどの工夫が必要です。
入れてはいけないもの
- 割り箸や爪楊枝
- 腐った生ごみ
- ビニール類
これらはコンポストでは分解されないため、入れないようにしましょう。
無理なく続けるコツとサイクルの作り方
コンポストを長く続けるためには、自分のライフスタイルに合わせた無理のないやり方を見つけることが大切です。
完璧を求めない姿勢
多い日はゴミ箱に出す
毎日の生ごみすべてを処理できなくても構いません。スイカの皮やとうもろこしの芯など、かさばる生ごみが多いときは、無理してコンポストに入れずにゴミ箱へ出しましょう。
少しずつ慣れていく
最初から完璧にやろうとせず、まずは少量から始めて徐々に慣れていくのが長続きのコツです。分解の具合を見ながらサイズアップするのも楽しい方法です。
季節による変化を理解する
夏は分解が早く、冬は遅い
暖かい季節は分解が速いので柔らかいものなら1日2日で分解されますが、気温が下がる季節は時間がかかります。辛抱強く長く続けることが大事です。
季節に合わせた管理方法
夏は水分管理に気をつけ、冬は分解のスピードが遅いことを念頭に置いて管理しましょう。季節によって投入量を調整するのも一つの方法です。
まとめ:プランターコンポストで始める環境にやさしい循環生活
プランターコンポストは、限られたスペースでも手軽に始められる環境にやさしい取り組みです。低コストでスタートでき、家庭から出る生ごみを減らしながら、自家製の堆肥も手に入る一石二鳥の方法といえます。
この記事で紹介した4つの方法(土壌混合法、キエーロ、ミミズコンポスト、基本的なプランターコンポスト)から、自分に合った方法を選んでチャレンジしてみてください。正しい管理と少しの工夫で、悪臭や虫の発生を防ぎながら、効果的にコンポストを運用できます。
完璧を求めず、自分のペースで続けることが長く続けるコツです。最初は小さく始めて、徐々に慣れていきましょう。プランターコンポストで、環境にやさしい循環型の生活を始めてみませんか?
参考情報
- eleminist「自作コンポストのメリット・デメリットとは 作り方や市販品との比較」https://eleminist.com/article/2591
- 農景「プランターでミミズコンポストを自作しよう!具体的な方法や必要なものを紹介」https://nokei.co.jp/264/
- LoveGreen「放置するだけ 自作「コンポスト」の作り方と使い方」https://lovegreen.net/plantcare/p29600/


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