バケツを使った自作コンポストは、家庭で簡単に始められる環境にやさしい取り組みです。生ごみを有効活用してたい肥を作れば、ごみの削減にもなり、家庭菜園やガーデニングにも役立ちます。この記事では、バケツコンポストの基本から作り方、効果的な使い方、さらには失敗しないコツまで徹底解説します。
バケツコンポストとは?初心者でもわかる基礎知識
バケツコンポストとは、文字通りバケツを使って生ごみからたい肥を作る方法です。コンポストとは「たい肥」や「たい肥を作る容器」を指す言葉で、微生物の力を活用して生ごみや落ち葉などから栄養豊富なたい肥を作ることができます。最近ではSDGs推進の一環としても注目されており、ゼロカーボンエネルギーでたい肥作りができることから、環境意識の高い方に人気です。
バケツコンポストには主に2種類あります:
- 好気性コンポスト:フタなしのバケツを使い、空気を取り入れながら発酵させる方法
- 嫌気性コンポスト:フタ付きのバケツで、空気をなるべく遮断して発酵させる方法
特に好気性コンポストは通気性がよく、空気が供給される状態が保たれるため、バケツの中でたい肥を完成させることができます。初心者の方には、この好気性のバケツコンポストがおすすめです。
メリットとデメリット
バケツコンポストを始める前に、メリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。
メリット
- たい肥を自作することでガーデニングのコストを抑えられる
- 生ごみを捨てる手間がなくなる
- 初期費用を抑えて少量からたい肥を作ることができる
- ごみを再利用することでエコにつながる
デメリット
- たい肥になるまで時間がかかる(約1ヶ月程度)
- 定期的に土をかき混ぜないと悪臭がしてしまう
- 水分管理が不適切だと失敗の原因になる
バケツコンポスト自作のための準備物
バケツコンポストを始めるのに特別な道具は必要ありません。家にあるものや100円ショップで揃えられる材料でスタートできます。
基本的な準備物
- バケツ(ゴミ箱やダストボックスでも可)
- 腐葉土(または普通の土)
- 米ぬか(市販の発酵促進剤やもみがら燻炭でも可)
- スコップや混ぜるための道具
- 洗濯ネット(虫除けカバーとして)
- 新聞紙(バケツの底に敷くため)
フタなしのバケツを使う場合は、洗濯ネットなどを使って虫の侵入を防ぎつつ、通気性を確保することが大切です。また、フタ付きのバケツを使う場合でも、過剰な水分が底に溜まらないように注意が必要です。
誰でもできる!バケツコンポストの作り方ステップバイステップ
それではバケツコンポストの作り方を詳しく見ていきましょう。好気性発酵を利用した方法を中心に説明します。
1. バケツの準備
バケツの底に新聞紙を敷きます。これは生ごみから発生する余分な水分を吸収するためです。通気性を重視する場合は、バケツの底や側面に小さな穴を開けて空気の流れを確保する方法もあります。
2. 基材を敷く
基材(腐葉土と米ぬかを混ぜたもの)を高さ5~10cmほど敷きます。基材は市販のものを使うか、腐葉土と米ぬかなどの発酵促進剤を混ぜあわせて自作することもできます。自作する場合は、事前によく混ぜあわせてからバケツに入れると、発酵のムラをなくすことができます。
3. 生ごみを投入する
生ごみは5cm以下の大きさに細かく切って投入します。小さく切ることで分解が早まります。生ごみを入れたら、基材とよく混ぜ合わせます。生ごみを基材で覆いかぶせるイメージで混ぜるとよいでしょう。
4. 層を作っていく
生ごみと基材を「ラザニアコンポスト」と呼ばれるサンドイッチ状に重ねていきます。具体的には:
- 生ごみを入れる
- その上に基材を入れる
- また生ごみを入れる
- 基材を入れる
という形で層を作っていきます。最上部には必ず基材を置いて、生ごみが露出しないようにします。
5. カバーをする
フタなしのバケツを使う場合は、布とひもでふたをするか、洗濯ネットをかぶせて虫の侵入を防ぎます。これにより、通気性を確保しながらも害虫の侵入を防ぐことができます。
バケツコンポストの上手な使い方
バケツコンポストを効果的に使いこなすためのポイントを解説します。
定期的なメンテナンス
バケツコンポストは作って終わりではありません。良質なたい肥を作るためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
- 混ぜる:1日1回は土をかき混ぜて酸素を行き渡らせましょう。好気性発酵を促進し、嫌な臭いの発生を防ぎます。
- 水分管理:乾いた材料(茶くずや新聞紙など)と湿った材料(野菜くずや果物の皮など)をバランスよく追加し、水分量を調整します。握ったときに水が滴らない程度の湿り気が理想的です。
- 温度と場所:直射日光を避け、風通しの良い場所に設置しましょう。気温が低すぎると発酵が進みにくくなり、高すぎると悪臭の原因になります。
コンポストに入れていいもの・悪いもの
バケツコンポストの成功には、投入する材料の選別も重要です。
入れていいもの
- ごはん、野菜、果物
- 卵の殻
- コーヒーかすや茶葉
入れてはいけないもの
- 腐った生ごみ
- 乳製品、肉、魚(初心者は避けた方が無難)
- 食用油
- ペットのゴミや排泄物
- 割り箸や爪楊枝などの木製品
バケツコンポストが一杯になったら
バケツコンポストが一杯になったら、次のステップに進みます。
たい肥の熟成
- バケツが一杯になったら、生ごみの投入をやめて1ヶ月~1ヶ月半程度放置して熟成させます。
- 熟成中も定期的に混ぜると発酵の効率が良くなります。
- 完成したたい肥は黒くて土のような見た目になり、漬物やヨーグルトのような匂いがします。
2つのバケツでローテーション
効率的にコンポストを運用するためには、2つのバケツを用意してローテーションするのがおすすめです。
- 1つ目のバケツが一杯になったら、2つ目のバケツに生ごみを入れ始めます。
- 1つ目のバケツはその間に熟成させます。
- 2つ目のバケツが一杯になる頃には、1つ目のバケツのたい肥が完成しているので、使用後また新しい生ごみを入れることができます。
このようにローテーションすることで、継続的にコンポストを運用できます。
完成したたい肥の使い方
バケツコンポストで作ったたい肥は、家庭菜園やガーデニングに最適です。
たい肥の活用方法
- 家庭菜園:畝と畝の間に溝を掘り、そこにたい肥を混ぜて覆土します。
- プランター:土とたい肥を1対4で混ぜ合わせたものを、土と土の間に挟んで使用します。
- 鉢植え:土に混ぜて植物の栄養源として活用できます。
注意点として、たい肥を植物の根の直下に埋めると根腐れなどの悪影響を及ぼす可能性があるため、根から少し離して植物の周辺に埋めるようにしましょう。また、たい肥を混ぜてから1ヶ月ほど土に馴染ませてから種や苗を植えると効果的です。
バケツコンポストの失敗しないためのコツ
バケツコンポストを成功させるためのポイントをまとめました。
水分量の調整が命
バケツコンポストの成功の鍵は水分管理です。水分量が多すぎると嫌気性分解が進み、悪臭の原因になります。水分量が少なすぎると発酵が進まず、ただの乾燥生ごみになってしまいます。
握ったときに水が滴らない程度の湿り気が理想的です。水分量が多いと感じたら、床の資材(腐葉土・発酵促進剤・米ぬか・土など)を多めに投入して調整しましょう。
白カビは良い兆候、青カビは要注意
白カビは「糸状菌」と呼ばれる分解段階で発生する微生物で、分解がうまく進んでいる証拠です。しかし、青カビが発生した場合は水分量が多い証拠なので、床の資材を投入するなどして調整する必要があります。少しの青カビなら問題ありませんが、あまりに多くの青カビが発生した場合には、処分することをおすすめします。
屋外での利用がおすすめ
夏場は台所の三角コーナーでさえコバエがいるように、生ごみコンポストからアブやコバエを完全にシャットアウトするのは困難です。また、完全な無臭ではないため、室内で行う場合は少量から始めることをおすすめします。できれば屋外で行うのが安心です。
バケツコンポストで始める持続可能な生活
バケツコンポストは環境に配慮した生活を送りたい方にぴったりの取り組みです。初期費用も少なく、少量からたい肥作りが可能なため、気軽に始められます。
生ごみを有効活用することで、ごみの削減にも貢献し、さらに家庭菜園やガーデニングに使える良質なたい肥が手に入るという一石二鳥の効果があります。今回紹介した方法を参考に、ぜひバケツコンポストに挑戦してみてください。
100均のバケツを活用すれば手軽にコンポストを作成でき、生ごみの量に応じた適切なバケツの容量を選ぶことで、快適にコンポスト生活を続けることができます。定期的な攪拌と水分管理を行い、適切な環境を維持することで、持続可能な循環型の生活スタイルを実現しましょう。
【参考サイト】
ダンシン・スマイル – おうちで簡単に自作!バケツや段ボールを使ったコンポストの作り方
https://danshin-smile.cardif.co.jp/homemade-compost/
ライフハガー – 家庭菜園士が教える!自作できるバケツコンポストの作り方
https://lifehugger.jp/column/bucket-compost/
ラブグリーン – 放置するだけ 自作「コンポスト」の作り方と使い方
https://lovegreen.net/plantcare/p29600/


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