生ごみを土に還して堆肥にするコンポスト。市販品もありますが、木材を使って自分好みにDIYするのが経済的でエコです。今回は、初心者でも簡単に作れる木製コンポストの作り方を紹介します。設計から組み立て、使い方まで実践的なアドバイスをまとめました。これを機にコンポスト生活を始めてみませんか?
木製コンポストの種類と特徴を知ろう
木製コンポストには主に3つのタイプがあります。DIYを始める前に、自分に合ったタイプを選びましょう。
標準的な木製コンポスト
最もシンプルな形状で、四角い箱型のコンポストです。底面を付けるタイプと地面に直接設置する底なしタイプがあります。底なしタイプは土中の微生物や虫が自然に入ってきて分解を助けてくれるメリットがあります。
キエーロタイプ
松本信夫さんが考案した「キエーロ」は、風と太陽の熱を効率よく取り込める構造になっています。片流れ屋根と通気性を確保した設計が特徴で、内部が健全に発酵するため臭いが少ないのが魅力です。建築残材や廃材を活用できるのもエコな点ですね。
ラザニア方式
層を作っていくタイプで、生ごみを入れた上に米糠をまぶし、さらに落ち葉や草でカバーするという手順を繰り返します。混ぜ返す必要がないため、臭いも出にくく管理が簡単です。
どのタイプを選ぶにしても、木製コンポストのメリットは、市販のプラスチック製よりも耐久性が高く、費用も抑えられることです。自分の庭のサイズや生ごみの量に合わせてカスタマイズできるのも大きな魅力です。
必要な材料と道具を準備する
木製コンポストを作るのに必要な材料と道具は以下の通りです。ホームセンターで簡単に調達できるものばかりなので、安心してください。
材料
- 木材:1×4材(SPF材や杉の貫板など)
- 6フィート(約1,820mm)の材料が一般的
- 厚さ13mm×幅90mm×長さ1,820mmの板が5枚程度
- 角材(補強用):厚さ24mm×幅30mm×長さ1,820mmが2本程度
- 金具類:
- 木ネジ(30mm~55mm程度)
- 蝶番(蓋用)
- 必要に応じて波型ポリカーボネート(蓋用)
- 塗料:
- 屋外用木材保護塗料または柿渋など
道具
- のこぎり(電動のこぎりがあればベター)
- インパクトドライバーまたは電動ドリル
- メジャー
- 鉛筆
- クランプ(あれば便利)
材料費の目安は1,000円~3,000円程度ですが、端材や廃材を活用すればさらに安く作ることができます。
コンポストのサイズを決める重要ポイント
コンポストのサイズは使いやすさと効率に直結します。ここでは、最適なサイズの決め方を紹介します。
生ごみの量からサイズを決める
一般的な家庭の1日の生ごみ量は約500gと言われています。これに対して、必要なコンポストの容量は約30L程度が目安です。
具体的なサイズの目安:
- 30cm×30cm×40cmで約36L
- 35cm×35cm×45cmで約55L
数式としては「一日に出る生ごみ量:コンポスト最大容量=500g:30L=100g:6L」という比率で計算できます。
木材を無駄なく使うサイズ設計
一般的に販売されている木材は6フィート(約1,820mm)のものが多いため、この長さから効率よく切り出せるサイズを考えると良いでしょう。
例えば:
- 5等分すると約364mmで、36cm四方のコンポストが作れます
- 4等分すると約450mmで、45cm四方のコンポストが作れます
- 6等分すると約300mmで、30cm四方のコンポストが作れます
設置場所のスペースも考慮して、最適なサイズを決めましょう。マンションのベランダなら小さめ、戸建ての庭なら少し大きめというように、状況に応じて調整するとよいですね。
木製コンポストのDIY手順
いよいよ実際の製作に入ります。工程ごとに説明していきますので、順番に進めてください。
設計図を描く
まずは作りたいコンポストの設計図を描きましょう。シンプルな形でも紙に書き出すことで、必要な材料や寸法が明確になります。
設計時の重要ポイント:
- キエーロタイプなら片流れ屋根と通気性の確保
- 内部に凹凸がないシンプルな構造
- 腐食しにくい構造(水がたまらない、乾きやすい)
木材のカットと準備
設計図に基づいて、木材をカットします。ホームセンターでカットサービスを利用すると便利です(多くの場合、1カット50円程度)。
例として、364mmのコンポストを作る場合:
- 横板:5枚×2セット
- 妻板:5枚×2セット
- 天板(蓋):5枚
- 角材(補強用):500mm×4本
カットした木材は、防腐処理として塗料を塗ります。柿渋や屋外用木材保護塗料がおすすめです。
組み立て手順
- 側面パネルの作成:
- 5枚の板を角材で固定して側面パネルを4面作ります
- 板と板の間に10円玉程度の隙間を空けると通気性が良くなります
- 本体の組み立て:
- 4つの側面パネルを角材で連結
- インパクトドライバーで木ネジを打ち込む
- ビスは端に打つと木が割れにくいタイプを選ぶと良い
- 蓋の製作:
- 蓋用の板を角材で連結
- キエーロタイプの場合は、日光を取り入れるために波型ポリカーボネートを使用
- 蝶番で本体に取り付け
組み立て後は全体をチェックし、必要に応じて補強やヤスリがけをしておくと、使い勝手が良くなります。
コンポストの設置と使い方のコツ
せっかく作ったコンポストを効果的に使うためのポイントをご紹介します。
最適な設置場所
- 日当たり:発酵を促進するため、日当たりの良い場所に設置
- アクセス:日常的に使うものなので、キッチンからアクセスしやすい場所がベスト
- 地面への設置:底なしタイプの場合は、地面に直接置くか、石の上に置くと木材が長持ち
- 隣家への配慮:臭いが気になる場合があるので、隣家との境界から少し離す
効果的な使い方
- 土の準備:
- 黒土を使うと微生物が多く、分解が早くなります
- 200Lほど(20Lの袋で10袋程度)準備するとよい
- 生ごみの入れ方:
- 穴を掘って生ごみを入れ、必ず土をかぶせる
- 肉や魚の残りは入れない方が臭いが出にくい
- 納豆の水などを入れると納豆菌の力で分解が促進される
- 管理のコツ:
- 区画を分けて日ごとに入れる場所を変えると管理しやすい
- 2台作って交互に使うと、一方を休ませて完熟堆肥にできる
- コンポストの中身は半年程度で腐葉土に変わります
臭いと虫の対策
臭いや虫の発生が心配な方も多いと思いますが、以下の対策で解決できます。
- 臭い対策:
- 生ごみはしっかり土で覆う
- 納豆菌を活用して分解を促進する
- キエーロタイプは通気性が良く、発酵するので臭いが少ない
- 虫対策:
- 生ごみは必ず土中に埋める
- 蓋を閉めておく
- 必要に応じて防虫ネットを設置
これらのポイントを押さえることで、快適なコンポスト生活を送ることができますよ。
まとめ:木製コンポストでエコライフを始めよう
木製コンポストのDIYは思ったより簡単です。自分で作ることで、市販品よりも安く、自分の環境に合ったサイズと形状のコンポストが手に入ります。
木製コンポストのメリットをおさらいしましょう:
- 経済的:材料費は1,000円~3,000円程度で済む
- エコロジー:生ごみが減り、週に出すゴミの量が大幅に削減できる
- 家庭菜園に最適:自家製の良質な堆肥が無料で手に入る
- カスタマイズ可能:自分の庭のサイズや生ごみの量に合わせた設計ができる
- 見た目が良い:木材の風合いで庭に馴染む、おしゃれな外観
2台作って交互に使えば、一方を熟成させている間にもう一方を使うことができ、より効率的です。また、キエーロタイプのように風と太陽の力を利用する構造にすれば、臭いも少なく管理も簡単です。
DIYに挑戦して、環境にも家計にも優しいコンポスト生活を始めてみませんか?生ごみがどんどん減っていく喜びを、ぜひ体験してみてください!
参考情報
- 天然住宅 https://tennen.org/read_contents/15399
- think-nature.net https://think-nature.net/archives/452
- ton2net.com https://ton2net.com/diy-compost/
- CAINZ DIY Square https://diy-square.cainz.com/announcements/i0y5vmp240ihwcly

コメント